劇団花吹雪公演＠三吉演芸場 7/29千秋楽昼夜

とうとう終わってしまいました。
これでもう無理やり三吉に通わなくて済む、とホッとする反面、やっぱり寂しくて仕方がない。
余韻に浸ってはドキドキしちゃってる。
花吹雪を初めて観たのが6/14。それから1ヵ月半、ホントに通い倒した。自分がこんなにのめり込むとは思わなかったし、橘仲間、太一仲間が次々と道連れにハマっていったのにも驚いた。人それぞれ程度の差はあるけど、こんなにみんなが好きになるなんて、やっぱりそれだけ魅力のある劇団だったってことよね。

指定席を取ってなかったので、朝は10時に三吉へ。座席券が配られて、昼は自由席一列目の上手端っこ。夜は自由席4列目センター寄り。これだけ遠くなると、写真もいい質感では撮れない。でも数打ちゃ当たると思って撮りまくったから、昼夜合わせて700枚くらいになってた。アホすぎー。途中で不要なのを消してるから実際にはもっと行ってる。それでもダメなもんはダメなんですわ。私の腕の問題だけではないはず…。

昼夜の構成はほぼ同じ。人によって曲を変えたり衣装を変えたり、ネタが変わってたりしたのが2度美味しかった。

ミニショー
・顕恵愛梁　群舞
・あきなちゃん
・かおりちゃん「純情歌」
・春日隆「暴れ松」
・ロック阿波踊り

あきなちゃん、かおりちゃん、衣装も華やかでとっても可愛らしかったです。



「ロック阿波踊り」
こういう群舞では、私は京ちゃんしか観ていないらしい。なんでかってーと京ちゃんの踊りが好きだからなんだろうな。一番上手いとは言わない(良し悪しの問題じゃなくて好みの問題だから)けど、一番日本舞踊の基本を押さえた踊りに見えるから。真ちゃんもいいんだけど、真ちゃんは完全に「ダンス」寄りなんだよね。私は日本舞踊が好きだから、京ちゃんばかりを目で追いかけてる。日本舞踊だったら、真ちゃんより京ちゃんのほうが絶対に上手い。群舞の動きのタイミングを合わせるのに、時々「ハッ」と掛け声をかけるのが好き。京ちゃんってこういう群舞の振り付けやフォーメーション決めも担当してるんだろうか。どう考えても一番リードしてるように見えるんだもん。最年少なのに、スゴイよね。好きだわー。



芝居「六連発の虎」
虎：春之丞
女房お仲：かおりちゃん
虎の父親：寿美座長
親方：京之介
親方の息子：真ちゃん京ちゃん

酒を飲んで大暴れし、女房が自分の父親と間男していると言いがかりをつけて二人を出刃で追い回す虎。
親方が虎に六連発の鉄砲のおもちゃを渡し、女房と父親を成敗して来いとけしかける。一方で、虎が鉄砲を撃ったら死んだ真似をするようにとみんなに指示する。協力してくれたら一人1両やると言われてみんな参加することに。弾が6発しかないからチームを組み、死ぬときにはとにかく派手に死んでくれと言われ、みんなで次々と虎の前で死んだふりをしていく、という話。
かなりの喜劇仕立てになってました。

幕開け最初から、真ちゃん京ちゃんのヘン顔メイク！ギャー！青っパナ垂らしたアホ息子たち！
いや～んなにこのカワイイの～！どっちも可愛い～！真ちゃんはともかく、まさか京ちゃんのヘン顔が見られるとは思わんかった…。嬉しすぎる！ありがとう千秋楽！

酔っ払いの虎の春さまも、ヘン顔メイク！わーい。夜より昼の方が変なメイクだったと思う。赤に白の水玉の着物を着て、よっぱらってあちこちをふらふら。あとで真ちゃんに「おまえ、テントウムシか！」って言われてた(笑)

「死ぬときには派手に死んでくれ」と言われていたので、みんな虎に撃たれた後に踊ったり歌ったりしながら死んでいくという、へんてこりんな展開。

梁さん顕さん恵ちゃんの3人は、村治さんの「King of Soran」のイントロ部分。3人で踊ってキメてから「うわぁ～」って死んでいくの。なんだそれ～笑える～！

愛ちゃんは「俵星玄蕃」島津亜矢バージョン。菊りんが附け打ち頑張ってたよ～。附けのタイミングは合ってんのかどうか私にはわかんないけど、こんなにまともに働いてる菊りんは初めてだったので、感心しちゃった。
愛ちゃんの舞踊がすごく長かった。たぶんみんなの中で一番長かったと思う。でもカッコよかったのよ～愛ちゃん。こういう男らしい重みのある舞踊が一番似合うと思う。春さま時計を手にして「長い！」って指してたのも笑えたわ。そうして客席の誰も春さまのことを見てない(笑)

真京アホ息子たちは心中物の舞踊。
何の心中物かそのときは分からなかったんだけど、あとで調べたら、曽根崎心中だった(島津亜矢の「お初」)。歌詞の「徳さん」ですぐ気付かなかった私は大馬鹿野郎だわ。なんて鈍すぎなの！
んで、京ちゃん、アホ面メイク顔で、すんごいしっとりとお初を踊ってんの。はぁ！？なんだこれ！？
京ちゃん、好きすぎる…！！超うめぇよあの踊りっぷり。絶対忘れないから！
真ちゃん、夜の部は倒れた京ちゃんをお姫さま抱っこして、床几に寝かせて、そこまでしておきながら床几から落っことして、自分は京ちゃんの背中を枕に倒れていってた。真ちゃん面白すぎ～。
死んだ真似する前に、「お仲を探してくれ」と言う虎に「お前が探せよ！」と反抗。挙句に「俺が座長やるからお前はもういい」「俺と京の2人のほうが客入るんじゃない？」とまで言ってるし～！むっちゃ強気な発言！
真ちゃんいっぱい喋ってくれてすごく面白かったんだけど、京ちゃんは全然発言しなかった。まぁ苦手そうよね、こういうの。そこまで気が利かないっていうか。

寿美座長は歌謡ショー。1番歌って、客席に降りて空いた席に座って死んだ真似。
女房役のかおりちゃん、茶屋の娘のあきなちゃんもひと踊りしてから死んだ真似。
お兄ちゃんにむっちゃ口悪く反抗しているあきなちゃんが面白かったわ～。

最後は、酔いから醒めた虎がみんなの死体を見て反省して、酒はもう飲まないと約束。
みんなが実は死んでいなかったということがわかってハッピーエンド。

座員みんなの見せ場があったのが良かったし、どれもホントに面白くて楽しめました！


舞踊ショー
・京之介さん真ちゃん愛ちゃん「武田節」
・春之丞さん「生きとし生ける物へ」森山直太郎
・恵ちゃん立役
・顕「懐かしい我が家」
・寿美座長「そえもん町ブルース」
・京ちゃん　昼「友達の詩」中村中／夜「MY ALL」浜崎あゆみ
・真ちゃん　昼「ズンドコ節」？／夜「酔うて候」
・梁さん　昼「転がる石」／夜「竹とんぼ」
・愛ちゃん「一人旅」？
・春之丞さん　昼「一番近くにいてね」／夜「
・真京「人生夫婦旅」
・京之介さん女形「夜桜迷子」？
・寿美座長　歌謡ショー「夢芝居」
・ラスト「ああ夏休み」TUBE

「武田節」


「生きとし生ける物へ」


恵ちゃん



顕ちゃん



京ちゃん
昼は「友達の詩」中村中
夜は「MY ALL」浜崎あゆみ
昼はしっとり系の曲だったんで切ない表情が多くて、昼は明るい曲で笑顔はじけてテラカワユス
昼と夜で鬘の花のつけ方が微妙に違ったの。ピンクの日傘は夜だけ。つーか日傘持って踊るって何？
写真は夜。
　　
この可愛さがかえって猛毒。小悪魔的な可愛さだわ～。どこの妖精ですか！？そんでふらふらとついて行ったらとんでもなく残酷な殺され方をしそう。あー危険だ。
なんか、ますます理解できなくなってきた…一体何者なの？京ちゃんって。


真ちゃん

pumaの着物とお扇子でした。スゴイな～。


愛ちゃん



春さま(昼)


夜



真ちゃん京ちゃん「人生夫婦旅」

女形の化粧のままの京ちゃんが、鮮やかなピンクの着物で立役。
真ちゃんは鮮やかな紫の着物。二人とも客席後方扉から登場。
この二人が仲良く踊るのを見るのも好きなのよね～。二人で手を繋いじゃったりすると、それだけでムフフってなっちゃう。
あー可愛いわー。


最後は「ああ夏休み」
　　
アンコールがあるんだ！すごっ。
香水を掛けたタオルが撒かれるし、時々京ちゃんや春さまの汗を拭いたタオルも投げられるの。うわぁ。ここまで来るとホストクラブだよ…。そこまで私は踏み込めない…。そんなのをもらってしまったら、私の中で何かが崩れてしまいそう。
でも、大入り袋はゲットしたよ～。
最後は客席も総立ちで、ノリノリでタオルを振ったり歓声を上げたり大熱狂でした。
えーと、ここはライヴハウスですか？
すっごいわこの盛り上がりっぷり。なにこれ～。花吹雪の千秋楽ってこんななんだ。
スタンディングのライブにすら行ったことのない私には、全てが初体験。
こんなのを大衆演劇でやっちゃうなんて。度肝抜かれた～。




春さまファンにはちっとも嬉しくないだろうけど、最近私の中で、春さまの女形が花組芝居の加納さんとカブるのだ。なんでだろ～。ちっとも似てないと思うのに。それとも実は似てるんだろうか。顔の輪郭とか？
全然話が変わるけど、何かのついでで加納さんが日本舞踊協会の創作舞踊劇場の演出を担当したことがあったのを知った。94年公演の「南総里見八犬伝」だって。写真を見ると、パッと見が花組芝居っぽい。衣装の派手さとか色使いとか。そっか、創作舞踊劇場をそういう観点で見ればもっと面白いのかも。和物ミュージカルあるいは舞踊ショー的な感じで。去年の創作舞踊劇場は見なかったけど(だって青楓さん出てないんだもん…)3年連続見てきてけっこう面白かったのよね。来年は何やるんだろ。今度はぜひ観に行ってみよう。

話を戻そう。
千秋楽の盛り上がりっぷり、すごく楽しかったんだけど、やっぱり自分の中では新参者って感覚があって、ちょっとだけ隔たりを感じた。これは私の側の問題。これが橘だったら絶対に入り込んでノリノリになれたんじゃないかなと思う。
何年くらい観続けたら、花吹雪をもっと身近に感じられるのかなぁ。