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――ファンタズマゴリア――     走馬灯のように 次々と移ろいゆく 幻想の中で
プロフィール
管理人:波華
観劇好き。主に狂言、歌舞伎、日本舞踊、大衆演劇、落語などをよく観ます。大蔵流茂山千五郎家、尾上菊之助さん、中村勘九郎さん、尾上菊之丞さん、橘菊太郎劇団、劇団花吹雪、などがお気に入り。
現代演劇で最大のお気に入りは花組芝居。その他、大中小気になった劇団を観に行きます。
日本舞踊のお稽古をしています。
たまに着物や歌やゲーム(DQ,FF)の話題も。
連絡先 e_yassie@yahoo.co.jp
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夢枕陰陽師論
2005年02月26日(土) 22:52:30
陰陽師・安倍晴明は実在の人物で、今昔物語や日本霊異記など様々な文献に数多くの伝説的な逸話が残されています。
平安時代のいわゆるスーパーヒーロー的な存在なので、能や歌舞伎や講談などの芸能に取り入れられましたし、現代でも安倍晴明を主人公にした話を書く小説家がたくさんいます。

その小説家のなかでも有名なのは皆さんご存知の、夢枕獏氏。

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夢枕氏の書く「陰陽師」は、漫画や映画といった他のメディアにもなっていることで有名ですよね。本当にたくさんの人が知っていると思います。
実は、メディア化されたのは上記2つだけじゃありません。
私の知る限りのものを挙げると…

・漫画「陰陽師」 画・岡野令子
舞台「陰陽師」「陰陽師 言霊の巻」主演:児玉信夫 (KOtoDAMA企画)
NHKドラマ 「陰陽師」主演:稲垣吾郎
映画「陰陽師」「陰陽師Ⅱ」主演:野村萬斎
創作舞踊劇「陰陽師 鉄輪恋鬼孔雀舞」主演:尾上青楓 花柳典幸

これ全部知ってた人がいたら、ぜひ友達になってください!限りなく私と近い道を歩んでこられたのではないかと思います。

私が出会った順は、【小説】→【映画】→【漫画】→【舞台】→【NHKドラマ】→【映画(Ⅱ)】…そして【創作舞踊劇】です。
夢枕氏の安倍晴明を現代の役者が演じた例は、今後上演予定の創作舞踊劇を除くと3例。

萬斎晴明は言うまでも無く一大ブームを巻き起こした晴明役ですしある意味社会現象になったし何より私を伝統芸能ファンに仕立て上げるきっかけになった方です。その役へのハマリ具合は、原作者をして「晴明役は萬斎さん以外考えられない」と言わしめたほど。
萬斎晴明の私の印象は、割と意地悪で皮肉っぽくて、自信に満ち溢れていて本当に最強という感じ。

舞台の児玉晴明ですが、私に映画のイメージが植え付けられた後ではありましたが、見事にハマって似合っていたのですんなりと受け入れられたし、舞台自体とても楽しめました。むしろ博雅が笛を吹けていなかったことが悪夢のように蘇ります…(><)
児玉晴明の印象は、物静かで空気のような風のような存在感。漫画に近いですかねぇ。これも一つの晴明像なんですよね。

NHKドラマの稲垣晴明ですが、これは無口でミステリアスでそっけなくて、少し陰を負った感じが晴明のイメージにあっていてよかったと思います。丁度良いタイミングで、ドラマで道満を演じていた寺尾聡さんがビストロスマップに出ていて、「僕は稲垣君の安倍晴明が一番好き」と強く主張してました。急に陰陽師の話が出てきて吃驚したよ~
でもこれって、言外に「萬斎さんより好き」ってのをすごく含んでるよね。「一番好き」だもの。ふむふむ、なるほど。でもその気持ちも良く分かるよ。晴明のイメージに合っていたから。
ちなみに私は再放送でNHKドラマを見たんですが、ごろーちゃんの一年間活動休止で再放送が一度延期されたというエピソードあり。

そして今度上演される舞踊劇ですけど。
ダブルキャストなんで2人いるんですけど。
私は青楓さんのほうしか知らないのでねー。
予測では、青楓晴明は、派手ではないんだけどさらっと何でも難なく解決してしまいそう。陰はなさそう。坊ちゃんぽいというか割と明るいイメージかなぁ。
って、これ青楓さん自身の印象そのものやん。
ちなみにもう一人の晴明役の花柳典幸さんは、咲甫大夫さんにそっくりです!


さて、今度はストーリーについて。
映画と今度の舞踊劇の脚本について話しておきたいことがあります。

どちらも夢枕氏の小説「陰陽師 付喪神ノ巻」の「鉄輪」が原作です。鉄輪の伝説自体はずっと昔からあって、能や戯曲にもなっています。夢枕氏がそれに脚色を加えて小説にしたのですが、これをさらに、朝日出版社向けに長編に書き換えて出版したのが「生成り姫」です。
夢枕氏の小説本編については、私が昔作った資料をどうぞ。

映画はこの「鉄輪」と「生成り姫」を元に脚本を起こしていますが、人物設定やストーリーの一部がだいぶ変わっています。
まず、小説の中で生成りになる姫は徳子姫と言って、藤原兼家の愛人です。
映画の中で生成りになる姫は祐姫で、帝の更衣。しかも裏で導尊が糸を引いていて博雅を一度殺しちゃったりして晴明が泰山府君の祀りで生き返らせたりしてますが、こういう劇的な展開は映画特有の演出方法の悪い癖だと思っています。何でも派手に見せたがる。青音のやけに色っぽいシーンもありますが、小説に青音は出てきません。モデルの白比丘尼は別の話に出てきます。
小説には導尊みたいな敵は出てこないからそうそう人は死なないし、天変地異も起きないし、静かなモンです。
小説に出てくる道満は敵じゃないですよ。晴明と人生観が違うから相容れないだけで、お互いのことを尊敬して常に気にかけているような気がします。対決することがあってもそれは本人たちの意思ではなく他人の思惑によるものです。

んで、次に肝心なのは、創作舞踊劇の脚本は徳子姫が出てくるということ。
小説「生成り姫」の設定に忠実に脚本を作るらしいですね。さすが夢枕氏自らが脚本を書いてくれるだけあるわ~他人に好き勝手して欲しくないもんね~。
逆に言えば、今回の創作舞踊劇には青音との色っぽいシーンや泰山府君の舞は期待できないってことです……

でも私はそんなの気にしてないんですよ。
夢枕氏は過去に坂東玉三郎さんのために作品を書いているんですよ。歌舞伎や舞踊にとても造詣の深い方だから、今回の舞踊作品においても、舞踊の魅力を最大限に引き出す素晴らしい脚本を書いてくれるんじゃないかと期待しているわけですよ。
いや~めちゃめちゃ楽しみだわ~
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コメント
はじめまして。
これから春の陽気に誘われて、奈良・京都旅行を計画中のヒヨコです。インターネット初心者で、冒険中にこちらのサイトを発見しました。性格は前向きなおっちょこちょいの私です。
実は、メディアの紹介の件で、私も一つだけ知っている物をお知らせしようと思いました。現在、お店で活躍中のパチンコ台で、メインとサブの数字がそれぞれ揃うと、大当たり!
さらに、主役は三上博史さん(多分)で、実写のリーチ画面が迫力です。でも、私はこの台と相性が悪いらしく、陰陽師に嫌われているようで、まだ大当たりしたことがないのですが。
それ以外は、夢枕先生の小説も全巻持っていますし、テレビも野村さん主演の映画も見ています。
本当に、陰陽師・安部晴明さんは興味があります。

私は、あともう一人挙げるなら、江戸を開いた天海僧正が興味があります。

人の念じる心の強さと、それをパワーアップさせる小道具や方位、本当に恐れ入りますよね。
ヒヨコ 2006年03月07日(火)09:39:53 編集
>ヒヨコさん
こんにちは。初めまして。
ちょっと以前の晴明ブームで、確かにいろんなメディアにキャラクターとして登場するようになりましたね。漫画にはよく取り上げられていますが、パチンコ台もですか。三上博史さんということは、漫画「王都妖奇譚」のドラマ版の設定ですね。
いろんな設定の晴明像はありますが、やはり私は夢枕晴明が一番好きです。上記に上げたメディアは、全て夢枕晴明が元になっているものです。夢枕氏も監修しているはず。

最近晴明ネタに触れる機会が減ってきたので、小説を読み返してみようかと思います。
波華@管理人 2006年03月07日(火)18:04:46 編集

初めましての方はぜひ自己紹介を。
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