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――ファンタズマゴリア――     走馬灯のように 次々と移ろいゆく 幻想の中で
プロフィール
管理人:波華
観劇好き。主に狂言、歌舞伎、日本舞踊、大衆演劇、落語などをよく観ます。大蔵流茂山千五郎家、尾上菊之助さん、中村勘九郎さん、尾上菊之丞さん、橘菊太郎劇団、劇団花吹雪、などがお気に入り。
現代演劇で最大のお気に入りは花組芝居。その他、大中小気になった劇団を観に行きます。
日本舞踊のお稽古をしています。
たまに着物や歌やゲーム(DQ,FF)の話題も。
連絡先 e_yassie@yahoo.co.jp
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Colours of Light -Yasunori Mitsuda Vocal Collection-
光田康典
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新橋演舞場 十月花形歌舞伎 昼の部
2014年10月29日(水) 15:20:53
市川猿之助奮闘連続公演
十月花形歌舞伎

10/25 昼の部 3階正面

一、平家女護島 俊寛
二、金幣猿島郡

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「俊寛」
何度も観てるし、いまさら感があったけど…
最後の別れはやっぱり胸に迫るものがある。無条件に泣けるのが分かった気がする。
船を追いかけようとすると波が押し寄せてきて、舞台上の陸地がどんどん小さくなって海に浸食されて、岩山だけがぽつりと立っている状態になると、虚無感がすごい。
中村屋で観たときと、いろいろ印象が違うなぁと思った。
千鳥の登場は、所作がかなり人形振りっぽかった。文楽人形を意識してるのか、娘らしさを表してるのか、どっちだろう?
船が来たと4人で手をつないでふらふら歩く様子と、千鳥を囲んで男3人輪になってしゃがみこむのが、なんかコミカルで可笑しいなぁと思う。そういう狙いなの?


「金幣猿島郡」
これが観たかったのー!
花組芝居でやってた「南北オペラ」の元作品!
ただし、花組芝居は通し全編だったけど、今回上演されたのは清姫と藤原忠文に関わる幕のみ。
いやー面白かった!平将門あたりの話に、安珍清姫とか日高川とかの話を織り交ぜたパロディっぷりも面白かったし、花組芝居の内容を思い出しながら一人ニヤニヤできたのも楽しかった。

1幕目は、七綾姫と頼光の仲を妬む清姫が蛇体となるところ。清姫が鐘に巻きついて、2人を焼き殺そうとする。道成寺縁起の話が下敷き。
清姫は猿之助さん。従順な姫から、嫉妬に駆られて変化する変わりっぷりがいい。
七綾姫の米吉くん、この頃本当に女形がいい。しっとり落ち着いていて声も所作もいい感じ。
清姫の台詞「枕交わせば二世三世~」がめっちゃ聞き覚えあるわ~と思って可笑しかったよ!
どうしても、かつらさんとかおーいさんとかじゅんさんとか思い浮かんじゃう(汗)

2幕目は、藤原忠文が七綾姫に振られて蛇体となるところ。船で逃げる2人を蛇体になって追いかけるっていうところが、日高川そのまんま。
忠文(猿之助さん)の花道の出の台詞が「誰あろう、参議右衛門尉忠文が」だもの。思い出しちゃうよね、きたざわさんの歌声。
蛇体になった後は、舞台が全部海になって、その中を蛇が泳いでいく。セットすごいよなー。見ごたえあるー。

大詰。大喜利所作事 双面道成寺。
京鹿子娘道成寺のパロディみたいな感じ。聞いたか坊主が出てきて、鐘の供養がしたいと清姫が訪れて、七綾姫と頼光も見ている中で舞を披露。
女かと思ったら実は男だった(清姫と忠文の双面だからってことかな)白雲坊黒雲坊が、「今流行りの女装男子」「ゲイボーイ」とか言ってたけど、そんな流行りを知ってることに驚き。
そこから男踊り。小さな面の玩具が付いた笹を持ってきてたから、あれ?って思ったら…三つ面子守を踊りだしたよ!びっくり!内容は微妙に違うけど、恵比寿とおかめとひょっとこの3つの面を使い分けて踊る場面を踊ってくれた。わー猿之助さんの三つ面を観られるとは、予想外。しかしここで三つ面を入れてくるなんて、変わった作りだなぁ…。
鐘入りの後、田原藤太秀郷が押し戻しで登場。あー豪華だねー。

面白いお芝居だった!通しで観たくなったなぁ。
んでもって、花組芝居の南北オペラも観てみたくなった。家でDVDを観よう。

長らく上演が途絶えていて、猿翁さんが昭和30年くらいに自主公演で復活上演させたらしいんだけど、その上演記録の白雲坊黒雲坊のところに「七五三(=千作(4))」「千之丞」って書いてあってびっくりした!まじかー千作千之丞さんがやってたのかー。確かにアイ的ポジションだし。劇中に二人で起き上がりこぼしを踊る(転がる?)場面があったのも笑ったなー。千作千之丞さんが歌舞伎の舞台でころんころん転がってたのかと思うと。
こんなふうに歌舞伎の舞台に出まくってたから、能楽協会から追放されそうになったのかな?そういう時期に上演した作品なのかと思うと、また感慨深いなぁ。



ーーーー
ちょっと調べてみた。
千作千之丞さんは、昭和29年の「夕鶴」を皮切りに、多ジャンルの舞台へ出演するというタブーを犯し続け、再三能楽協会から注意されていたけれど、昭和38年に歌舞伎公演に出ることが判明して大問題になって、とうとう協会からの退会を勧告されたらしい。
この歌舞伎公演ってのが、多分「金幣猿島郡」なんだろうなぁ。
うーわーそう考えるとまた特別な作品に思えてくる!
いっそ、今の狂言師も出演させてまた「金幣猿島郡」をやればいいのに。茂山さん、出番ですよ!
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