――ファンタズマゴリア――
走馬灯のように 次々と移ろいゆく 幻想の中で
プロフィール
管理人:波華
観劇好き。主に狂言、歌舞伎、日本舞踊、大衆演劇、落語などをよく観ます。大蔵流茂山千五郎家、尾上菊之助さん、中村勘九郎さん、尾上菊之丞さん、橘菊太郎劇団、劇団花吹雪、などがお気に入り。
現代演劇で最大のお気に入りは花組芝居。その他、大中小気になった劇団を観に行きます。
日本舞踊のお稽古をしています。
たまに着物や歌やゲーム(DQ,FF)の話題も。
連絡先 e_yassie@yahoo.co.jp
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六月大歌舞伎 夜の部
2012年06月27日(水) 17:32:58
スーパー歌舞伎 三代猿之助 四十八撰の内「ヤマトタケル」
初めて観るスーパー歌舞伎。
新・猿之助さんのエネルギーあふれる演技に圧倒されっぱなしだった!
演出も、これまでの歌舞伎ではあまり観ないようなセットだったし、音楽も生の下座音楽じゃなくて録音の音楽を多用してた。
猿之助さんはどちらかというと小柄な体格なのに、なんであんなにパワフルに動き回れるんだろう。運動量がはんぱない。すごいわー。
ヤマトタケルという若い青年に相応しい、爽やかさ清々しさを感じお芝居だった。
台詞も、現代劇に近いスピードとイントネーションで、所々で歌舞伎らしいセリフ回しを入れてくるのがいいアクセント。
第1幕の、兄大碓皇子とタケルは一人二役、その早変りはさすがの得意技。入れ替わったポイントが観て分かってても、やっぱりその早さに驚いてしまう。
熊襲との戦い。立ち回りの場面が迫力あった。二階建てのセットを端から端へ、下から上へと大暴れしながら、椅子やら机やら樽やら壁やらを次々と投げ散らかしていく。屋根の一部までもが崩れていったのにはびっくりしたぞ。なんだそりゃ~。
とにかくずっと驚きの連続で、目が離せなかった。
草原での火攻めの場面。国造が放った火とタケルが放った火との競り合いを、炎を模した人のアクロバットで表現。この人々が京劇俳優さんたちなのでしょうか。バック転や宙返りなどの技がすごすぎて呆気。なんだこれはー!オリンピックの体操選手か!?
これまた驚きの連続で、目が離せなかった。
すごかったなー。見ごたえあったなー。
そういえば菊五郎劇団の「児雷也豪傑譚話」にも似たような演出の場面があったような。
伊吹山の神との戦いで傷を負ったヤマトタケル。大和に帰りたいと訴える言葉から、気持ちがよく伝わってきた。
これまでの歌舞伎に全く無いわけではないだろうけど、スーパー歌舞伎の一つの革命は、現代の価値観にきちんと合うような言葉で心情を表現し、観客に伝わるように台詞を言うようにしたことであるはず。形ではなく中身を大事にして。
最後の場面で、それがよく伝わってきた気がする。
白鳥になったヤマトタケルが天を駆ける姿は、神々しく輝いてとても素敵だった。
父帝と心が通わないままだっただけに、より切なく哀しい。
ちなみに、スーパー歌舞伎「ヤマトタケル」を観る前に、こんな本を読んでみた。
高校か大学くらいのときに買ったんだと思う。久し振りに引っ張り出してみた。
古事記の内容を基に、筆者独自の解釈も交えてあり、ヤマトタケルと父帝との心のすれ違いが切なく心にしみる話になっている。
スーパー歌舞伎とはまた違う味わい。
ヤマトタケル 歴史ファンタジー (集英社文庫―コバルトシリーズ)
氷室 冴子 森田 じみい
初めて観るスーパー歌舞伎。
新・猿之助さんのエネルギーあふれる演技に圧倒されっぱなしだった!
演出も、これまでの歌舞伎ではあまり観ないようなセットだったし、音楽も生の下座音楽じゃなくて録音の音楽を多用してた。
猿之助さんはどちらかというと小柄な体格なのに、なんであんなにパワフルに動き回れるんだろう。運動量がはんぱない。すごいわー。
ヤマトタケルという若い青年に相応しい、爽やかさ清々しさを感じお芝居だった。
台詞も、現代劇に近いスピードとイントネーションで、所々で歌舞伎らしいセリフ回しを入れてくるのがいいアクセント。
第1幕の、兄大碓皇子とタケルは一人二役、その早変りはさすがの得意技。入れ替わったポイントが観て分かってても、やっぱりその早さに驚いてしまう。
熊襲との戦い。立ち回りの場面が迫力あった。二階建てのセットを端から端へ、下から上へと大暴れしながら、椅子やら机やら樽やら壁やらを次々と投げ散らかしていく。屋根の一部までもが崩れていったのにはびっくりしたぞ。なんだそりゃ~。
とにかくずっと驚きの連続で、目が離せなかった。
草原での火攻めの場面。国造が放った火とタケルが放った火との競り合いを、炎を模した人のアクロバットで表現。この人々が京劇俳優さんたちなのでしょうか。バック転や宙返りなどの技がすごすぎて呆気。なんだこれはー!オリンピックの体操選手か!?
これまた驚きの連続で、目が離せなかった。
すごかったなー。見ごたえあったなー。
そういえば菊五郎劇団の「児雷也豪傑譚話」にも似たような演出の場面があったような。
伊吹山の神との戦いで傷を負ったヤマトタケル。大和に帰りたいと訴える言葉から、気持ちがよく伝わってきた。
これまでの歌舞伎に全く無いわけではないだろうけど、スーパー歌舞伎の一つの革命は、現代の価値観にきちんと合うような言葉で心情を表現し、観客に伝わるように台詞を言うようにしたことであるはず。形ではなく中身を大事にして。
最後の場面で、それがよく伝わってきた気がする。
白鳥になったヤマトタケルが天を駆ける姿は、神々しく輝いてとても素敵だった。
父帝と心が通わないままだっただけに、より切なく哀しい。
ちなみに、スーパー歌舞伎「ヤマトタケル」を観る前に、こんな本を読んでみた。
高校か大学くらいのときに買ったんだと思う。久し振りに引っ張り出してみた。
古事記の内容を基に、筆者独自の解釈も交えてあり、ヤマトタケルと父帝との心のすれ違いが切なく心にしみる話になっている。
スーパー歌舞伎とはまた違う味わい。
ヤマトタケル 歴史ファンタジー (集英社文庫―コバルトシリーズ)
氷室 冴子 森田 じみい
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