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――ファンタズマゴリア――     走馬灯のように 次々と移ろいゆく 幻想の中で
プロフィール
管理人:波華
観劇好き。主に狂言、歌舞伎、日本舞踊、大衆演劇、落語などをよく観ます。大蔵流茂山千五郎家、尾上菊之助さん、中村勘九郎さん、尾上菊之丞さん、橘菊太郎劇団、劇団花吹雪、などがお気に入り。
現代演劇で最大のお気に入りは花組芝居。その他、大中小気になった劇団を観に行きます。
日本舞踊のお稽古をしています。
たまに着物や歌やゲーム(DQ,FF)の話題も。
連絡先 e_yassie@yahoo.co.jp
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Colours of Light -Yasunori Mitsuda Vocal Collection-
光田康典
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七月大歌舞伎 昼の部
2006年07月18日(火) 15:04:05
前楽の鑑賞前に幕観で昼の分を見てきました。
歌舞伎数回目の友人と、歌舞伎初めての友人とともに、朝9時半から並んで。
長時間大変かと思ったけど、雨が降って涼しかったし、お喋りしていたらあっという間でした。

歌舞伎らしい歌舞伎を味わうことは出来なかったと思うけど、それは私が気にしていたことではないし、いずれもとても素敵な舞台でした。概して良かったです!

拍手[2回]


夜叉ヶ池
百合/白雪姫   春猿
萩原 晃     段治郎
代議士穴隅鉱蔵  薪車
村長畑上嘉伝次  寿猿
湯尾峠の万年姥  吉弥
文学士山沢学円  右近

春猿さん良かったですねぇ!玉三郎さんに教わったという事なので当然かもしれませんが、本当に玉三郎さんそっくりでした。特に白雪姫の気高さが似ていたように思います。
前半の晃と百合と山沢の3人の場面は、個人的にイマイチ乗れず。話の展開がゆっくりでどうも持たなくて。
蟹や鯉の精が出てきたあたりから舞台が華やいで楽しめました。まさに御伽噺の世界という感じで。白雪姫の華々しさとか周りのお女中や姥や兵士たちが大勢立ち並んで、見栄えがするな~。
「命のために恋は捨てない」いい台詞です。後で晃も同じような台詞を言うのもイイです。
百合を生贄にしようとやってくる人々の中に洋服の人が混じっているのはとても違和感が。仕方ないんだけどねー。薪車さんが思った以上に重要な人物を演じていて意外でした。
村が池に沈む場面はどうやって演出するんだろうと思っていましたが、古典的な方法でした。青い長い布を何本も舞台に渡して水を表していました。


海神別荘
美女   玉三郎
公子   海老蔵
女房   笑三郎
沖の僧都  猿弥
博士   門之助

セットがすごい!まるで珊瑚のような白亜の柱に、金色の貝殻のようなものが張り付いていて、舞台後方のスクリーンには海の中の様子が映像で映し出されています。机や椅子や杖や本棚などの道具も、まるで西洋のファンタジー物語に出てくるような不思議な形のもの。
やっぱり期待したとおり、舞台丸ごとが天野絵の世界!スバラシー!!美しい~!!ファイナルファンタジー!!
いやあ、これはイイですわ。天野喜孝さんは大道具から小道具から衣装に至るまで全ての美術に携わったという事なんですねぇ。まさか歌舞伎がここまで天野絵と融合するとは思いもしませんでした。見事です。
前回の上演ではどうしていたんでしょう?気になります。

海老蔵さんの公子。さすがに美々しく気品に溢れた素敵な公子です。衣装のマントがめちゃくちゃカッコええぞ~!オイディプス王の萬斎さんに勝るわこれは。外側が白地にキラキラ光る石を散りばめてあり、内側は濃いグレーに金をちりばめてあります。歩くと風を受けて大きく広がり、内側のグレーが見えるようになると公子がグッと大きい存在に見えます。衣装はほぼ黒で所々キラキラ光ってます。パンツルックですね。靴はちょっと厚底のように見えました(笑)
椅子に腰掛けたときの斜めの寄りかかり方と、足の投げ出し方が王子っぽいんですよねぇえ~。どこからどう見ても王子。自信に満ち溢れ、少々我儘で子供っぽいところもありそうな、お坊ちゃまな感じの王子さま。
見た目と立ち姿のオーラは絶品ですわ。文句なし。
でも台詞がな…。あまりに棒読みでビックリしたぞ。なんだよソレは!海老蔵さんって普通に台詞言えないんだっけ?歌舞伎の時はちゃんと言えているのに。これじゃあちょっとオツムの悪い馬鹿王子に見えちゃう。
後半は少しマシだったような気がするのですが、どうにも我慢が出来ないので時折自分で逸平さんに脳内変換(笑)台詞廻しは逸平さんの方が断然良かったもの。
「恥じ入るね」という台詞のある場面、そんなに可笑しいですか?客席が変に笑っていたのが不満。原作でも漫画でもNEXTでも、もう少しサラッと流していたんだけどなぁ。
あと、本棚が出てくる場面はもっと工夫された演出があるのかと思っていました。NEXTの花組芝居の演出が面白かったので期待していました。

玉三郎さんはキラキラまぶしい衣装~!!
宮殿にやってくる道中の、海に揺られてゆらゆら体が揺れている様を表しているところは見事でした。頼りなげな身の上が表れていて。
衣装はほぼ洋服のように見えました。原作では振袖に島田結だったのではないかと思うのですが、なぜ着物にしなかったんでしょうね?キラキラして眩しいほどだったのは良いのですが、新奥様が着物だからお女中たちは洋服にしたんではなかったのかなと思うのですが。
全体的にテンションを押さえているのか、歩くのも座るのも言葉を発するのもすべて儚げな様子なので、台詞が小さく聞き取りにくくて大変でした。演出としては妥当なのかな。もう少し、若い娘らしい高めの声も良かったかなと。

縄で縛められ錨に磔にされるシーンは何ていうか、ある意味オイシイ場面ですよね。狙ってるんですかね。変にトキメキます。
ただ、そこで美女が公子の気高さ美しさに気づくところはもっと劇的に演出して欲しかったなぁと思います。なんだかあっさりしすぎて???と思ったので。波津さんの漫画を読んでいるのでその印象が強すぎるのかもしれませんが。
女が行く極楽に男はいない、男が行く極楽に女はいない。へぇそうなの?と少し不思議にも思いますが、いい響きの台詞ですよねぇ。心に残ります。

「海神別荘」のみ、カーテンコールありました。




全体を通して、客席の集中力の無さには辟易しました。幕観席だったからなおさらでしょうか?袋をガサガサしたりお喋りしたり。緊迫感が無さ過ぎる!
普段歌舞伎座に歌舞伎を観に来ている年配のお客さんは、正直言ってマナーが悪い人が多いと思います。歌舞伎は娯楽だからくつろいで観ていいと言う意見も最もですが、今月に限っては通常の歌舞伎と同じ雰囲気では観たくありません。玉三郎さんから大向こう禁止令まで出ているのですから。もっと集中して、台詞の一つも聞き漏らすまいと、舞台に意識を向けて欲しい。そのために飲食禁止にしたっていいくらいです。
幕開きの最初からシンと集中した歌舞伎というのは、望んでも得られないものなのでしょうか。
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コメント
>波華さま
風知草のとみです。
早々に昼夜拝見し,前前楽に昼夜を予定しています。心は歌舞伎座へ,現実に戻れない一月となっています。
どんどんテンションが上がっているようで,期待されます。月初めは祝祭感,高揚感,幸福感が支配しておりましたが,物語の恋がますます燃え上がっているかと思うとため息です。4本エントリ書きました。4本の構成についてエントリ検討中ですが,あまり真剣に考えすぎて書けなくなっています。よかったらのぞいてくださいませ。
とみ URL 2006年07月21日(金)23:49:11 編集
>とみさま
コメントありがとうございます。すでに昼夜ご覧になったのですね。
私も29日の鑑賞が楽しみです。芝居もどんどん変わっているのでしょうね。それを思うとわくわくします。
お互い、次の鑑賞を楽しみましょうね。
波華@管理人 2006年07月26日(水)09:41:32 編集
>波華さま
29日ご覧とか。ワタクシも29日は昼夜です。頑張ります。どこのサイトもテンション高まってますし,ボキャブラリ増えておられるようです。勿論良いマナーで観劇します!
とみ URL 2006年07月27日(木)21:53:21 編集
こんにちは。
いつのまにか七月も終わろうとしていますね。あっという間でした。29日は同じくご観劇なのですね。
ボキャブラリー増えているというのは、どういう意味でしょう?みなさん泉鏡花について勉強されていると言うことでしょうか。
結局原作には触れることなく観る事になりそうですが、美しい台詞を堪能しようと思います。
波華@管理人 2006年07月28日(金)13:02:44 編集

初めましての方はぜひ自己紹介を。
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