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――ファンタズマゴリア――     走馬灯のように 次々と移ろいゆく 幻想の中で
プロフィール
管理人:波華
観劇好き。主に狂言、歌舞伎、日本舞踊、大衆演劇、落語などをよく観ます。大蔵流茂山千五郎家、尾上菊之助さん、中村勘九郎さん、尾上菊之丞さん、橘菊太郎劇団、劇団花吹雪、などがお気に入り。
現代演劇で最大のお気に入りは花組芝居。その他、大中小気になった劇団を観に行きます。
日本舞踊のお稽古をしています。
たまに着物や歌やゲーム(DQ,FF)の話題も。
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創作舞踊劇場「陰陽師」
2005年06月26日(日) 20:36:57
土曜日に観て来ました!

いや~やっぱり青楓さんの晴明は素敵でした!うっとりドキドキ。
導満との戦いのシーンがカッコよかったです。青楓さんの動きってやっぱりキレがあってスッキリしていて本当に引き込まれたなぁ。はわ~。

っつーか晴明の出番が少ないんじゃコラー!

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一幕の出番は冒頭の登場シーンだけ。
二幕は一場の「晴明生い立ち」にちょこっとと、あとは大詰めの大合戦だけ。うわーん!

だけど、しょうがないんだよね…。徳子姫と博雅の出会いとか、徳子姫の丑の刻参りとか、徳子姫が綾子を殺すところとか、他の場面を描かなきゃいけないからなぁ。結局、徳子姫の出番が一番多かったかもしれない。

ちなみに、夢枕獏さんの原作が絵本になりました。「陰陽師」絵本シリーズ第3弾です。

舞台ですが、月組と星組の両方を観ました。ちなみに最前で。
どちらも大差ないと思いました。晴明に関しては、贔屓目じゃないと思っていますが贔屓目かもしれません、やっぱり青楓さんの晴明のほうが良かったと思いました!

順を追って気づいた点を。

一幕一場の晴明登場。装束は真白の狩衣。おお、浮いてる浮いてる!胡坐のままで!
これが例のイリュージョンてやつね。いい感じに飛んでました。
んで、舞台上手階段から、客席に下りてきたァー!
私は昼の部で調査済みだったんで、夜の部で上手階段前の席を確保。間近で堪能させていただきました。
一幕の出番、これだけ?

次の出番は二幕一場の「晴明生い立ち」。ここでの晴明の出番も、初めと終わりだけ。衣装は水色の狩衣。烏帽子も。裾部分が何枚か重なっていて濃い青へとグラデーションになってました。
この場面は、浄瑠璃「芦屋道満大内鑑」の機屋子別れをそのまま持ってきていました。歌舞伎の「葛の葉」の子別れと言ったほうがいいかな、私は浄瑠璃では観たことが無いので…。
葛の葉と保名の衣装の色までそのままだったような気がするなぁ。
ということは、この場面だけ、時代が違うわけです。葛の葉は日本髪を結って、帯を角出しに結んで裾引きで着物を着て。江戸時代の風俗ですよねこれって。
平安時代の物語の中に、歌舞伎で馴染みのある子別れの場面を、時代のずれもそのままに持ってきたのは面白い試みだと思いました。
それはつまり、浄瑠璃や歌舞伎の方で、平安時代のお話のはずなのに江戸時代の風俗で上演する形になっているという不思議。

二幕二場で、博雅と晴明が兼家の元に赴く場面。
晴明、それは呪術じゃなくてタダの手品です!
兼家の人形を出すのに、破いた紙を畳んで広げたら別の紙になってた。うーん、これは失笑モンだなぁ。ま、青楓さんが真面目な顔して手品やってると思えば可愛く見えるけど(笑)
昼の部と夜の部で、出てくる紙が違ったのはちょっと驚きでした。

二幕三場の大合戦。
晴明と道満の一騎打ちが良かった。やっと、青楓さんらしい動きを見られた~。力強くてキレのある動きが迫力あったなぁ~。カッコイイ!
徳子が自害する場面は見ものでしたな。道満が落としていった剣を手にした徳子姫を観て駆け寄ろうとする博雅を押しとどめる晴明。ここ好き!悲しいことだけど、これが徳子姫にとっては一番いい方法だと晴明は分かってたんだね。博雅を必死で止める時の切ない表情が良かったなぁ。全幕通して最も晴明の感情が見えた所だと思う。
そのあと、博雅が徳子姫を抱いて笛を吹く場面では、晴明はちょっと離れたところに背中を向けて立っていて、顔を見せませんでした。
ああ、これぞ晴明!映画でもそうでした。晴明はこういう場面には踏み込まず見守ることもなく敢えて場を外すことで思い遣りを見せるんだよなぁ。上手いこと晴明像を掴んでる。
一番気に入った場面でした。
最後は赤いリボンで五芒星を作り、その真ん中に晴明が立っているという図で幕。


うーん、うーん…正直言うと、去年の創作舞踊劇場「火の鳥」のほうが面白かったかも…。
去年の舞台は、群舞シーンなどで何か発散されているものを感じてエネルギーをたくさん受けたし、いろいろな場面が盛りだくさんでたっぷり楽しめた感じがしたのですが、今回の舞台はあまりエネルギーを感じなかったし、全体の上演時間が短いように感じました。実際に上演時間は1時間半強ではあるんですが、密度が物足りないというか。

やっぱり原作に思い入れがあると見方が厳しくなってしまうものですね。去年の創作舞踊劇場「火の鳥」で、原作に思い入れのある人が舞台に意見していた気持ちが何となくわかったような気がします。
博雅が徳子姫に想いを寄せていたことをしっかり描いておかないと、大詰の悲しい結末が胸に響かないんだよなぁ、と感じました。だけど実際には、博雅と徳子姫の出会いと語らいの場面は結構な時間を割いて描かれてるんですよね。それなのに博雅と徳子姫の恋物語を感じられなかったのは何故だろう…。徳子姫が若い方だったらまた違ったかもしれない。

セットが不満だな。壁と奥の舞台が紫やら金やらの霧状のものが描かれておどろおどろしい雰囲気を作っていて、そこに御簾やら几帳やら橋の欄干やら大木やらを出して場面転換する仕組みなんだけど、ベースになっているおどろおどろしい図柄が暗すぎると思う。もっと殺風景なベースにして小道具とか照明とかで工夫しても良かったのに。
あー晴明と博雅が濡縁で酒を酌み交わすシーンが無かったー。

音楽は謡曲「鉄輪」を取り入れているらしく、謡も入っていました。三味線に琴に笙、囃子の邦楽もあり、洋楽も混じっていて、これは面白かった。

そういえばこの日の夜の部に、夢枕獏さんがいらしてましたよー。

来年の創作舞踊劇場は「吉原」だそうです。
内容不明…。でも10年前の創作舞踊劇場でも「吉原」という題で上演してるみたいです。同じ内容なのでしょうか?
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