納涼茂山狂言祭 東京公演 8/7

国立能楽堂　正面

昼夜と、観てきました。
外は暑かったですー。
中は静粛で清々しい。久々に正面の前の方で観て、どっぷり浸ってきました。
穏やかで楽しいひととき。

■昼の部

おはなし　童司
狂言のことは殆どお話なし。あいかわらずゆるゆるの適当です。
悪太郎がリクエストの3位に上がったことを「これ、そんなに面白いですかね？観たいんですかね？」ってかなりいぶかしげに話してました。けっこう長い狂言だし、童司くんは今日の僧の役が初だったらしくて、覚えなきゃいけないから面倒だった…みたいな感じでした(笑)いいけどもちょっと真面目にさー。


狂言　「口真似」
正邦　茂　千五郎

プロの大人の口真似ってあんまりないらしい。確かに。昔は社中会でよく観た。でもプロがやらないと出ない面白みってあるよね。それが好きだな。太郎冠者が主人の真似をするときの、太郎冠者の心情描写とか。あれは太郎冠者の主人への嫌がらせなのか、それとも本気で真似をしているのか。正邦さんの太郎冠者はちょっと皮肉さを感じるのかも。だからわざとやってるように見えなくもないねー。
お客の千五郎さん、ひとり散々な目にあって本当に迷惑そう（笑）



狂言　「悪太郎」
あきら　童司　松本薫

あきらさんと童司くんの声のシンクロ具合が面白い。



狂言　「豆腐小僧」
千之丞　茂　千五郎

久々に観たけど、こんな話だったっけー。忘れてるなぁ。演じている方も台詞忘れ気味？千之丞さんがねー。茂ちゃんにプロンプされてたよ。お話の内容も、案外たいしたことない（汗）狂言風にシンプルにそぎ落とされてていいと思うんだけどね。シュールな終わりかただなぁ。これはひたすら千之丞さんのかわゆらしさで魅せる番組ですな。


■夜の部

おはなし　千之丞
狂言に関するうんちくを少々。
一昔前に比べると、老いを感じる…ちょっと前まであんなに若々しかったのになー。


狂言　「福の神」
千作　

最近、千作さんを「福の神」でしか見ないー。マスコット的なかわゆらしさ。さすがに体はだいぶ利かなくなってるんだけど、声は相変わらず張りがある。元手とは金銀米銭のみにあらず、心の持ちよう。舞い歌えば楽しうなれる。この台詞がとてもいいなと思う。


狂言　「瓜盗人」
あきら　千五郎

千五郎家では初めて観たかな？ずーっと昔に萬斎さんで観た記憶が。
瓜畑で転がるのとか、なんで？って思ってしまう。不思議な狂言だなー。かかしに扮したあきらさんの独特の雰囲気のせいもあって、なんかシュールな感じに見えました。瓜畑で盗みをしているのに、祭りの稽古するなんてどんだけのんきなんだ。大らかすぎる～。


狂言　「二人袴」
茂　正邦　千之丞　童司

茂ちゃんの聟って初めて観たかなぁ。こ、こんなおバカちゃんなんですかー！？甲高い声で子供みたい。登場でめちゃくちゃウケてしまった。
二人袴は鉄板ですな。本当に楽しい。気楽に笑える～。



終演が19時半くらい。早いねー。
ゆっくり夜までお食事しながらおしゃべりしてました。