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――ファンタズマゴリア――     走馬灯のように 次々と移ろいゆく 幻想の中で
プロフィール
管理人:波華
観劇好き。主に狂言、歌舞伎、日本舞踊、大衆演劇、落語などをよく観ます。大蔵流茂山千五郎家、尾上菊之助さん、中村勘九郎さん、尾上菊之丞さん、橘菊太郎劇団、劇団花吹雪、などがお気に入り。
現代演劇で最大のお気に入りは花組芝居。その他、大中小気になった劇団を観に行きます。
日本舞踊のお稽古をしています。
たまに着物や歌やゲーム(DQ,FF)の話題も。
連絡先 e_yassie@yahoo.co.jp
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花組芝居「怪談 牡丹灯籠」 9/5
2008年09月08日(月) 17:40:30
A列センター

面白い~!
落語のお話を事前に読んでおいたのは、私にとっては良かったと思う。
お露・新三郎の幽霊話と、孝助の敵討ちの話が交互に展開される、かなりテンポの良い芝居になっていました。
普段は幽霊話ばっかり取り上げられる牡丹灯籠が、実は敵討ちの話も絡んでいて、それがこんな風にお芝居になるのかぁと新鮮な驚きが多かったです。場面転換は、衝立2枚を直角にくっつけたのをたくさん動かして、人の出入りや背景替えをしていました。
百鬼夜行2でも似たようなのを使ってたような。

拍手[0回]


配役の中で一番好きになったのは、お国の八代さん~
こんなに色っぽい感じになるとは、とっても意外。立ち姿がスッキリしていて、身のこなしが綺麗で、色香で男を惑わす毒婦のイメージがあって良かった。声も良かったし。すごく好き~♪

語り手として登場する円朝は、高座で語ったり、芝居の登場人物になったり、上手に座って附けを打ったりと大活躍。
附けが入ると見得が決まってとてもイイです。こんなにきちんと附けが入る芝居、今までやってたっけ?KANADEHONはどうだっけ…

原作にほぼ忠実に展開しながら、いろいろなネタが組み込まれていてとても楽しいです。
所々で、気付かないくらいにさり気なく、現代のアイテムが入り込んでくるのが面白いし、それを発見するととっても嬉しくなれます。
覚えてる限り、書き出してみます。

最初、平左衛門が黒川を切る場面。
なぜか平安貴族(菅原道真らしい)や大学受験生が混じっている街中。

孝助の登場場面では、平左衛門がゴムホースで庭に水を撒き、それを孝助が手伝うという図。客席に向かって水を撒いてました(^^)

新三郎と山本志丈は、虫取りカゴと網を持って、お露の住む別宅へ。
美斉津くん、いい男~。白塗りと、目尻の赤い化粧がとても色っぽい。普段はあんなに普通っぽい青年なのに。
お露に焦がれる新三郎の夢の中には、プーさんの浮き輪とゴーグルに海パン姿(律儀に帯と脇差あり)の平左衛門が登場。意味が分からん(笑)

お国の登場では、「サービスです♪」と言って客席に飴を投げる八代さん(笑)
横で語っている円朝の頭を叩いてた…カツラずれるし、円朝がどーもすいません、って引っ込むし。それ違うから!
源次郎、孝助を弓弦で力いっぱい叩いてました。あまり痛くないような柔らかな素材っぽい。12,3回叩くって原作に書いてあって、律儀に13回叩いて最後はナベアツになってました。かなり本気で叩いてて笑えた。
次の朝、ラジオ体操をしながら、孝助を追い出そうと相談するお国と宮野辺源次郎。
孝助に喧嘩を仕掛ける場面は、提灯の火が消えるとジャズ風音楽と三味線の中でのだんまり。カッコイイなぁ。

お露とお米が死んで、幽霊となって新三郎のもとへ。お露とお米の着物は、小道具も含めてモノクロ。
谷やんが牡丹燈籠の着ぐるみで登場。後半には馬や鶏の着ぐるみで。なんでこんなにキワモノ役が似合うんだろう。
新三郎は、なぜかおっきな犬のぬいぐるみを抱えてる。
伴蔵は人相見の白翁堂勇斉と新幡随院の和尚のもとへ。
新幡随院、後光を背負って台車で移動。額に第3の目があって、居眠りから覚めるとその目も一瞬開く。コワっ!
和尚にもらったお札は、「KEEP OUT」と書かれた黄色のステッカー。
新三郎にあえなくなったお露とお米が、伴蔵の家へ来る。
お峰、花組芝居次回公演「夜叉が池」チラシの封入をする内職。これは笑った!
伴蔵が、お札をはがす代わりに100両欲しいとお願いする。
お米は平左衛門の屋敷へ忍び込み、バールで金庫をこじ開け、100両盗み出す。蔵じゃないんだ…
ちょうど見回りに来ていたお国は、赤い懐中電灯を持ってました。
100両を持ってきたお米は、「元気ですかー」となぜか猪木の真似。100両渡して「現金ですかー」って、掛けてたのか(笑)
海音如来をすり返るために、新三郎に水浴びをさせる。子供用のビニールプールにジョウロで水をかけていて、お湯じゃなくてホントに水らしくて新三郎はぎゃーぎゃー騒いでました(笑)
伴蔵が脚立でKEEP OUTのステッカーをはがし、お露と新三郎がワイヤーで宙吊りに。お露とお米はガイコツ風マスク。かなり劇的な演出。

ここで、1幕目終了。

2幕目。

取り殺された新三郎の部屋。新三郎の死体は人形で、上に乗っかっている犬のぬいぐるみは、目から涙。細かいなぁ。
すりかえられた海音如来の代わりに中に入っていたのは、ヤクルト。お峰が冷蔵庫から適当に入れたらしい(笑)

100両盗まれた平左衛門の屋敷で、犯人探し。
平左衛門の屋敷の女中たちは、矢絣模様のメイド服。カワイイ~
女中お君だったかもう一人だったか、つづらには同人誌がいっぱい(笑)
100両盗んだ濡れ衣を着せられた孝助だが、平左衛門が100両は他の場所にあったと嘘を言って解決。

関口屋で店を開く伴蔵とお峰夫婦。
お国との仲を妬くお峰。ペットボトルと缶の分別中。プラスチックのカゴにはちゃんと「栗橋町」と書いてある。細かい~。
腹を立てたお峰がせっかく分別した缶とペットボトルを撒き散らすと、孝助の婚礼の場面へ切り替わる。

お国たちを殺そうと槍を研ぐ孝助。錆取りスプレーで有名なクレ556っぽいのを使ってました。マニアックだなぁ。
源次郎の顔パネルを装着した平左衛門を孝助が誤って突いてしまう。
孝助は新五兵衛の家に行き、敵討ちの旅に出る前に婚礼をすることになる。
原川さんと北沢さんがハッチャけててすごい笑えるよ~。この年になってまだこんな格好するのか…と呟く。
宴にはなぜかマックの袋がたくさん。
I'm lovin itとI love youをかけてるらしい。
お徳の涼くん、ハンバーガーを取り出してホントに食べてました。おバカキャラ?
初夜の寝所で、お徳、なんか針で穴開けてなかったか!?んで、子犬っぽくキャンキャン鳴くのがカワイかったぞ~。そして、男はみんなオオカミよ~と叫ぶ。

ここの婚礼の夜と、伴蔵お峰の仲直りが同じ場面で重なっていたのが面白い。
仲良く散歩する伴蔵とお峰。草むらは濡れているから嫌だ、家に帰って布団の上で…とか言っているのも面白い。
お峰殺しの場面は、小林さんがうまい。カッコイイ!傘を開いて見得を切るときの型が見事。うわー大向こう掛けたいくらいだわ。惚れ惚れ!
お峰の霊が乗り移るお増は、キティちゃん柄の布で作った浴衣。二瓶くんコワいけどカワイイぞ~

伴蔵は、口封じに山本志丈も殺す。スコップで撲殺。
逃げる場面は4人の捕り手との様式的な立ち回りなんだけど、音楽がジャズ+三味線のかっこいい音楽、それにヘリの音。勘三郎さんの夏祭みたいだ。

孝助が敵討ちの旅から久しぶりに帰ると、子供が生まれている。そりゃ穴開けてたからねぇ(笑)
白翁堂勇斎の部屋はカップ焼きそばの殻が山積み。コカコーラのペットボトルも。
新幡随院の場面で、なぜか背景がアインシュタインの顔の絵。坊さん、ルービックキューブをやったり何かと小道具が多い。

孝助とおりえ母子が出会い、宇都宮へ。
そこにお国と源次郎が隠れている。宇都宮が嫌なんじゃなくてギョウザがいい加減嫌なのよ~と怒るお国(笑)
おりえの屋敷には、人物相関図と漫画チックな逃げ道の地図。
手引きにより、孝助がお国と源次郎を追う。「退くに利あらず、進むに利あり」の進言どおり、銃にもひるまず突進し、2人の首を落とし、敵討ち成就。


最後は、敵討ちの場面以外の役者は化粧を落とした浴衣姿で、全員でカーテンコール。


盛りだくさん~。
場面転換がすごく入り組んでいるんだけど、セットを使った展開がスムーズで上手いし、場面の切り替わるポイントも上手い。緻密に組み立てられているよなぁ。孝助お徳の婚礼の夜と、伴蔵お峰の仲直りの夜が重なっているところが特にすごい!と思った。落語でもこんなんだっけなぁ。覚えてない…

あと3回観に行く予定。
観るたびに、新しい発見がありそう。アドリブも増えてるだろうし。
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コメント
細かく観てらっしゃいますね! 気付いてなかったことがたくさんです(汗)
原作にどれだけ忠実かも分かって勉強になります。
小林君は本当に型が綺麗ですね。台詞回しも上手い!

12月は新開地にいらっしゃるんですね~。私も初・花吹雪に挑戦しようかと思ってます。
長々とお邪魔しました。m(__)mではまた…
華崎 2008年09月22日(月)23:12:55 編集
>華崎さま
一度、最前列で見ることができたので細かいところも気づけたと思います(^^)
原作に、というか速記本かな?に、本当に忠実でしたよ。複雑なお話ですから、もっと、初めて見ても分かるように芝居を作っても良かったかもしれませんが、これはこれで乱雑さを楽しめていいなぁと思いました。原作を読んでいても、私は1回目はちょっと混乱したので(^^;

12月、花吹雪観に行きましょうよ、ぜひ!
波華 2008年09月23日(火)00:11:15 編集

初めましての方はぜひ自己紹介を。
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