柿食う客第10回公演 「性癖優秀」

花組芝居の堀越涼くんが出るということで観に行きました。
柿食う客という劇団のお芝居を観るのは、もちろん初めて。
かなり下ネタ多くて危険！と聞いていたんで警戒しながら観に行ったんですが、全然大丈夫でした！
台詞そのものは危険なものイッパイだったんだけど、生々しくリアルに演技で見せられることが無かったからでしょうね。それに性を扱っていても、それは反社会的にではなくあくまで道徳的であったから、後味が爽やかだったのです。

堀越涼くんは、最初の場面から登場。
最初、全然涼くんと分からなかった…！こんなに大人の役をやるとは思わなかったので。
というのも、今回のような若い役者さんが多い舞台で観る堀越涼くんは、今までに無く大人っぽく見えたから！
背が高いし、男らしいし、むちゃカッコいい役者さんだよ！

そっかぁ、花組芝居は周りがおじちゃん(笑)ばっかりだから、涼くんは余計に若く観えたんだろうなぁ。演じるのも可愛い女役ばっかりだったし。
演じる劇団や周りの役者が違うだけで、こんなにも印象が違うとは。
そして、どっちの場合でもいい役者！惚れ直したぜ！
同世代の役者の中では、涼くんはこれほど核となる重要なポジションにいる人なのだということを、初めて知りました。尊敬。

お話は、あんまりエロくなかったのも良かったけれど、ストーリー展開がしっかりしていたのも良かったですね。もっと訳がわからないお話になるんじゃないかと勝手に想像していたので。
古い習慣が残る村と、新しい文化を育む新興住宅街との間の溝を埋めるために、中学校で両方の地域に住む生徒たちに一貫して高度な性教育を施すという、滅茶苦茶な設定だけれど、性教育そのものはいたずらに性の早熟を促すものではなかったし、ストレートな語句を発していてもきちんと社会問題は捕らえていたから。

個性的な役者さんもたくさんいて面白かったですねぇ。
村の呪術師っぽい役の斗澤康秋さんが、強烈だった。後半は芝居をめちゃめちゃにかき回してウザがられてたけど(笑)
弁護士役の玉置玲央さんも、後半すっとばしてましたね。もう脱いじゃって、Tバックでやりたい放題(笑)

そんな二人が絡む場面とか、周りの役者がむちゃくちゃな展開に本気で困ってるところとか、アドリブっぽいシーンが面白くてねー。涼くんがミーティングタイムーって言って、役者で相談しあって。素で困ってる様子が面白い。

漫画ネタ、アニメネタ、ゲームネタがたくさんあったのもツボ。
作・演出の中屋敷さんはジブリ嫌いらしいけれど、「ナウシカ」のユパ様、「魔女の宅急便」、「もののけ姫」のネタがあったし。
ドラゴンボールの元気玉とか、るろ剣の飛天御剣流とか、桂正和とか、ジャンプ系漫画ネタも。
バシルーラ！ヘルコンドル！ってのもあったよ～！ドラクエだー！

最後はTOKIOの「ONLY YOU」を全員で大熱唱の大カラオケ大会！
き～みが～♪きみが熱い恋をする～なら～♪相手はぼくしかい～ない～♪
いやー熱いねー。溢れるエネルギーに圧倒されました。客席に向かって「もっと盛り上がってー！」って促されてね、ノリノリで盛り上がりたい気分だったけれど、そこは大人しく（－－；
お客さんは若い人が多そうなのに、あんまりこういうところで盛り上がる様子が無いのが不思議でしたが…。うーん、悪いことしちゃったかなぁ。

終演後にはアフタートークもありました。
中屋敷さん、むっちゃ若そうですね。20代前半？それで劇団代表になって、全作品の演出を担ってるって、凄い。もしかして、この世代の演劇界の先頭を切って走っている人なのかしら。

機会があったら、また観に来たいですねー