朧の森に棲む鬼

5日夜の部を観てきました。
いやぁ～迫力があって良い舞台でした。観ていて血がたぎるような感覚。
人間が出来ることって凄いと思わせられる、スケールの大きい舞台でした。
染五郎、阿部サダヲ、古田新太、この面子がそろった新感線は初めて。

染五郎演じるライがどんどん冷酷になって狂気をはらんでいく様子が恐ろしかったです。最初は、野望はあってもお調子者でお人好しのキャラクターだと思ったので。男の支配欲、征服欲がライをあれほど恐ろしい人間にしちゃったのかなぁ。だって、朧の森の鬼たちは、自分で自分を殺さない限り死なない能力を与えただけで、あの数々の策略はライ自身が練ったものだよね。男はああいう支配欲を普通持っているものなのでしょうか。私には全然分からないけれど。だとしたら、ちょっとしたきっかけで悪に転がり落ちる可能性を秘めているってことですねぇ。
どんどん、どんどん残酷になっていく様は見ごたえありました。染五郎さん凄い。それからあの体力。信じられないなぁ。あの運動量を1ヶ月続けるなんて。

阿部サダヲ演じるキンタは、剣の腕は立つけど頭は弱い。可愛いキャラクター。笑いどころも多いしね。歌はさすがに一番上手かったと思う！語りと歌が一体化してるんだよね。
目が見えなくなってからの役どころはかなりオイシかったですねぇ。一転してカッコよくなっていました。

古田新太は、顔芸が多いっ！気づいたら、変な顔してる。
他に何やってたっけ…（汗）面白かったのは覚えてるけど、あんまり覚えてない…。

女優陣ですが。
高田聖子さんは、さっすが笑いの取れる演技派女優の貫禄。すっごいわぁ。あれだけハジけられて、嫌味のない女優はそうはいないよなぁ。
秋山菜津子さん、真木よう子さんらの女戦士っぷりもカッコよくて憧れました～。いいなぁ。ああいうのを観ていると、私も動きたくなってしまうんですよね。なんだか。

見ているこちらがエネルギーをもらえるような、興奮の舞台でした。