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――ファンタズマゴリア――     走馬灯のように 次々と移ろいゆく 幻想の中で
プロフィール
管理人:波華
観劇好き。主に狂言、歌舞伎、日本舞踊、大衆演劇、落語などをよく観ます。大蔵流茂山千五郎家、尾上菊之助さん、中村勘九郎さん、尾上菊之丞さん、橘菊太郎劇団、劇団花吹雪、などがお気に入り。
現代演劇で最大のお気に入りは花組芝居。その他、大中小気になった劇団を観に行きます。
日本舞踊のお稽古をしています。
たまに着物や歌やゲーム(DQ,FF)の話題も。
連絡先 e_yassie@yahoo.co.jp
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FINAL FANTASY VII ADVENT CHILDREN
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Colours of Light -Yasunori Mitsuda Vocal Collection-
光田康典
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わが魂は輝く水の如し
2008年05月26日(月) 22:24:07
5/22 2階センター

ストーリーが難しそうだな、と思いつつ、全く予習をせずに観に行きました。
観た感じ、ストーリーが分からなくても構わないモノなのかもなと思いましたけど、日本史の基礎的知識くらいは仕入れておいたほうが良かったかな?
木曽義仲の潜伏地って奥州平泉だっけ?えーと、ナントカ秀衡さんに匿われていたと習った気がする…
そんな程度です(^^;
安保闘争や学生運動の時代とリンクしたものを描いているとのことでしたけど、私はリアルタイムには知らないことだし、それを知らなくてもこの芝居は楽しめました。

2階席は遠かった!顔が全然見えない!
もっと近くで堪能したかったな~。

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萬斎さんと菊之助さん、いいコンビでした!
なんだか、昔から共演していて息もぴったりな二人に見えたんですけど、今回初顔合わせですよねぇ。
この2人の組み合わせ、いつかまた観てみたくなりました。

萬斎さんの知盛は、長い白髪混じりの髪に、顔にはひげを蓄え、深いしわが刻まれた年寄りの役。遠くて顔は良く見えなかったですが、髪が見事な銀髪で、お仲間さんの言うとおり、ちょっとセフィロス太一っぽく見えなくもない(笑)
台詞回しや動きがとって狂言風でした。いいのか悪いのかよく分かりませんけど、私には親しみやすく感じました。平家の中でそれなりに地位の高い、重々しい立場の武士という感じがありました。

菊之助さんの五郎は、長い黒髪に、赤っぽい着物(小袖風?)に、白い紗の上着を羽織っていました。
凛々しく爽やかな青年っぷり。いい男でしたよ~。何歳の設定か忘れたけど、かなり若そうな雰囲気に見えました。なんだか心に澱みのない純粋で明るい御曹司って感じの雰囲気だったんだけど、そういう設定なのかな?
蜷川さんも言っていたと思うんですが、狂言風な演技の萬斎さんに比べて、とても現代的な演技を見せてくれたように思います。

父が五郎を求めているから、死んでからもこうして姿を現したと言っていたけれど、この親子の関係ってどうだったんだろうね。
二人のやりとりを見ていると、生前はとても仲が良かったように感じるんですよね。知盛は五郎をうっとうしいと言っていてもそばに居て欲しそうだし、五郎は知盛をまるで小さな子供が父親を慕うようについていくし、相当結びつきが強かったように感じました。
そういえば、五郎が死んだ理由は、最初は「木の切り株につまづいて」でした。情けないというか、子供じみているというか、カワイイ理由ですな(笑)真相は後で分かるんですけどね。

坂東亀三郎さんの六郎。こんなに舞台で活躍する亀三郎さんを見られる機会は珍しいよね。今後もあんまり無いよね。
台詞回しも声も身のこなしも良かったです。さすが歌舞伎で鍛えてるだけあります。
けど、各所で絶賛されてるほどか?と正直思いましたけどね。知らなかった、これだけできるんだね、珍しいね、っていう程度か。
こういう役者さん、普段の歌舞伎の舞台で活躍する場があればいいのにね~。
なんだかんだ言って、まだまだ家柄や血がモノをいうところですね、歌舞伎って。

その他の役者さんはみんな現代劇の役者さんだと思うんだけど、なんだか台詞が早口すぎて聞き取りにくかった…(--;
普段、狂言や歌舞伎のテンポに慣れすぎているからかしら?
いつの時代の人間なんだ、私は(^^;
あー女優陣は問題外。正直居なくて良かったです(^^;;;台詞の緩急が無いのがキツかった。


ところで。
戦を経て人々の心に狂気が満ちて行く中、正気でいたのは知盛と息子の五郎だけだったのかな、と思いました。
なんとなく、ですが。
あと、ついでに平維盛くんも正気でしたね。戦場に乳母まで付いて来るおぼっちゃまな殿様で(笑)
維盛くん、面白かったわぁ~。ひとり、能天気で明るい雰囲気。全く指揮が取れなくて、自分の意見がない、お飾りの存在。でもそんな自分の立場を実はよく分かっているのかもしれない。「やっと、私に意見を聞いてくれた」の台詞が笑えたなー。

ずっとシリアスな場面が続くと思っていたら、こういう維盛くんみたいなコミカルな演出もいろいろあって、けっこう笑っちゃいました。
一番気に入ったのは、死人の五郎が藤原権頭に駆け寄ろうとしたら、体がすり抜けちゃって、そのまま地面にバタッっと倒れこんだところ(笑)
なんなんだこのベタな漫画みたいなオチは!(爆笑)
こんな姿の菊之助さん、滅多に見られないよ~
もう、菊之助さんたら、カワイイ
あのときの菊之助さんの姿は、きっと忘れない!目に焼きついてるもの~。

知盛が、自分と知られないように髪を染めて顔におしろいを塗る場面も、かなり笑える面白い場面になっていました。
一番の見せ場だと思うんですけど、こういう演出にして良かったのかしら?蜷川さんはどういう意図があったのやら。でも私は気に入りました。
能に詳しい友人によると、能「知盛」にも、髪を染めて顔におしろいを塗る場面があるらしいです。でも五郎は出てこないらしい。
おしろいを手に、おっかなびっくり自分の顔に塗る知盛と、それを見かねて代わりにおしろいを塗ってあげる五郎。
普段の舞台で化粧をしない狂言師と、普段の舞台で化粧をする歌舞伎役者と、リアルにリンクしてるじゃないですか。これはなかなか面白い。狙ったのかなぁ?手馴れた手つきの菊之助さんがさすがでしたわ。
おしろいを塗った顔を水に映して見て、合わせて声を上げて笑う二人。この場面が、一番しんみりしませんか?切なくないですか?これから死に行く者たち(一人はもう死んでるけど)の最後の安らぎのひと時なのかな、と思ったので。
狂気に満ちた世界では、笑うことのできる人間が一番正気なんじゃないかと思います。
これが、タイトルに結びつくのかなぁ。


というわけで、萬斎さんと菊之助さんコンビを楽しんできました。これでいいのか?(笑)
あーやっぱり菊之助さん好きだなー。
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