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――ファンタズマゴリア――     走馬灯のように 次々と移ろいゆく 幻想の中で
プロフィール
管理人:波華
観劇好き。主に狂言、歌舞伎、日本舞踊、大衆演劇、落語などをよく観ます。大蔵流茂山千五郎家、尾上菊之助さん、中村勘九郎さん、尾上菊之丞さん、橘菊太郎劇団、劇団花吹雪、などがお気に入り。
現代演劇で最大のお気に入りは花組芝居。その他、大中小気になった劇団を観に行きます。
日本舞踊のお稽古をしています。
たまに着物や歌やゲーム(DQ,FF)の話題も。
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「桜姫」現代版
2009年07月02日(木) 22:15:11
6/30 シアターコクーン 千秋楽

いろんなところで「むずかしくてよくわからない」っていう話を聞いていたんだけど…。
なんか別の意味で難しいという気が。

桜姫の原作の筋は知っているから、あの部分がこんな風に置き換わっている、というのはだいたい分かったのは良かった。
元の話がややこしいから、原作を知らなかったらそりゃ難しいかもな、とも思う。
でも今回、筋は置いておいて、なんか理解しがたいと感じてしまったのは、「何を意図しているのか」「何を伝えようとしているのか」を考え始めてしまったからなのかなーとふと思った。
歌舞伎を見てるときだったら、訳わかんなくても突拍子なくても「こういうもんだ」と思って気にもしないのに。
現代劇になったとたん気になってしょうがなくなるのは、古典と新劇の違いから来るんだろうか?
かと言って、古典と新劇は何がどう違うかなんて分からないんだけど。

拍手[0回]


現代版は、舞台を南米に移して。
ラテンアメリカ文学で有名なガルシア=マルケスの「百年の孤独」を思わせるような世界観だそうな。
…し、知らない…から、わかんない…


清玄 セルゲイ(白井晃)
権助 ゴンザレス(勘三郎)
桜姫 マリア(大竹しのぶ)
残月 ココージオ(古田新太)
長浦 イヴァ(秋山菜津子)
入間 イルマ(佐藤誓)
   墓守 (笹野高史)

笹野高史さんは、果たしてどういう存在だったんだろう?マリアの前世のジョゼ(白菊)と何か分かりあっているような印象だったけど。

マリアは、生まれてからずっと左手が開かない。
そばに仕えていた女中たちは、マリアが生まれてからずっと左手が開かなかったかどうか、これまでの記憶が定かでないらしい。
なぜだろう?
セルゲイが祈ると左手が開き、中から青い玉の割れたものが出てくる。(香箱の代わり)

セルゲイが背負っている大きな十字架は、どうしたって道化にしか見えないけど、それでいいのかなー。
折れた十字架を投げ捨てる行為は、清玄が仏の道を捨てて桜姫と一緒になろうと決心するときの、数珠をちぎり捨てる行為とリンクする…。

マリアが持つ木偶の人形。マリアが産んだ子供の象徴だと思ったら、最初は本当に人形だった。それが、途中からマリアの生んだ赤子に変わる。
そばに仕えていたイヴァは、マリアに子がいたかどうか記憶が定かでないらしい。これもなぜだろう?
原作では、長浦(イヴァ)の計らいでひそかに生み落とし、里子に出したはず。

崖の上の富裕層と、崖の下の貧困層。
崖の上から下へ降りていくのが、良家の姫から商売女にまで落ちて行った桜姫の境遇を象徴しているってことか。

ココの裸体着ぐるみは「蜉蝣峠」の再来かと思っちゃったよ(笑)あのときよりは大人しかったけどさ。
ていうかココが怪我して太ってろくに体を動かさなくなるのって、なぜだったんだろう。原作には無いよな~と思ったので。


笹野さんと大竹しのぶさんは墓守の役も。マリアが急にガラ悪くなって、前世のジョゼの人格が出てきてるのかと思わせるようで。でもマリアは前世の記憶なんて無いと言い切ってるんだけどねー。マリアは自覚がないだけ?あのガラの悪いのは本当にジョゼ?

芝居最初に、心中した男女の死体が焼かれていたのをみたセルゲイは、後にマリアに「一緒に死のう」と言うときに、かつて見た心中死体を我が姿と重ねたんだって。
泥だらけのセルゲイは、幽霊だったのかな。それとも青トカゲの毒から蘇生して生きていたのかな。




前半は、原作からの置き換えがいろいろと発見できて面白いと思えたんだけど、後半はふと「原作のままほうが面白いのでは?」と思ってから、不意に覚めてしまって。
もうねーただの好みだと思うんだけど。舞台から発せられるエネルギーが、波長が合わなくて受け止められなかったのかな。役者の個性が生き切ってないように思ったんだものー。

原作にある、都鳥の一巻とかお家騒動とかは取り入れてないよね…?あれはあれで面白いと思うんだけど、入れたらややこしくなるかなー。

終わってみると、なんだかイマイチな印象。
まぁ、いいか。
実験で新しい芝居が出来るときの生々しい現状を見られた気がするな。

次は歌舞伎版で。

↓この漫画に「桜姫東文章」が載ってます。予習にぴったりだし、おススメですよん。


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コメント
おはようございます。波華さんも、やっぱり訳が分からなかったみたいで安心ました。私も、こんなにつまらなくて、途中から寝てしまうとは思ってもいませんでしたわ・・・・。
本当に何を言いたかった芝居なのか全く分からない。
串田さんの演出が悪かったのか?それとも長塚君の脚本が
悪かったのか?とにかく、現代版「桜姫」は全く私はダメでしたね。こんなに出演者は豪華なのになぜなんだ~?!
古田さんと秋山さんが死んでからは、見るのがキツかった。
今月の歌舞伎版に期待しますが、普通の演出でもいいので納得のいく内容でお願いしたいです~串田さん(笑)
ニザ 2009年07月03日(金)08:26:48 編集
こんにちは!また、おじゃまします♪

私も、28日に見に行ったのですが
寝てしまったし・・・パンフも買わず、
今ここで
ネーミングの事に感動してます(笑)
初・生・大竹しのぶだったので
期待も大きすぎたのか?と思ったのですが
・・・なるほどね・・・・
勘三郎さんはセクシーで、古田さんは、面白かったと
つくづく思いましたが・・・
笹野さんのペットは生ですよね?!
30年前、「上海バンスキング」の笹野さんを思い出しました
りこりん 2009年07月03日(金)13:41:30 編集
>ニザさん
あ、やっぱりニザさんも良く分からなかったのね…。
うーん、期待した割にはなんだか残念な感じでしたねぇ。歌舞伎版はきっと面白いものになると期待しています!楽しみに待ちましょう♪

>りこりんさん
観に行かれたんですねー現代版。
そうなんです。名前は原作の名前に少し似ているんです。
大竹しのぶさんは可愛らしかったし、豹変ぶりは流石にお見事でしたよね。
勘三郎さんはビックリな見た目でした!古田さんは流石に面白かったですが、もっと面白いときもありますよね~?
笹野さんはさすがにトランペットがお上手!あれは生でしょうねー。残念ながら「上海バンスキング」が分からないのです…もったいない!
歌舞伎版は観に行かれますか?是非是非!
波華@管理人 2009年07月05日(日)00:04:21 編集
はい、3年前、「三人吉三」を友人に誘われすっかりコクーン歌舞伎ファンです♪
昨年「夏祭り浪花鑑」
そこから、歌舞伎も、時々行ってます
(でも、高いから大衆演劇優先ですけど)

歌舞伎版は12日と15日の追加がやっと取れましたので
(普通席が取れなくて泣きながら、立ち見覚悟でしたが)
行く予定です♪
多分寝ないと思います(笑)
りこりん URL 2009年07月06日(月)20:54:37 編集
>りこりんさん
わー「三人吉三」を見ているんですね!それを見てコクーン歌舞伎にはまる気持ち、良く分かります!私は去年の夏祭り、それから3年位前の福助さんの桜姫は見ましたよ~。
でも確かに高いですよね、歌舞伎(汗)

私も14日に観に行く予定なので、楽しみです。
また感想を語り合いましょうね♪
波華@管理人 2009年07月07日(火)22:14:35 編集

初めましての方はぜひ自己紹介を。
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