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――ファンタズマゴリア――     走馬灯のように 次々と移ろいゆく 幻想の中で
プロフィール
管理人:波華
観劇好き。主に狂言、歌舞伎、日本舞踊、大衆演劇、落語などをよく観ます。大蔵流茂山千五郎家、尾上菊之助さん、中村勘九郎さん、尾上菊之丞さん、橘菊太郎劇団、劇団花吹雪、などがお気に入り。
現代演劇で最大のお気に入りは花組芝居。その他、大中小気になった劇団を観に行きます。
日本舞踊のお稽古をしています。
たまに着物や歌やゲーム(DQ,FF)の話題も。
連絡先 e_yassie@yahoo.co.jp
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第3回 趣向の華 夜の部
2010年08月17日(火) 22:00:17
8/14 16:30~日本橋劇場

日本舞踊家の藤間勘十郎さんと尾上青楓さん主催の会。

夜の部を観る前から、昼の部を見なかったことを後悔。遅すぎる。
そして去年の第2回を全く知らずに見逃したことを改めて後悔。
これホントいい会だよなぁ。特に、若手の歌舞伎俳優たちの珍しい取り組みとその活躍ぶりを目の当たりに出来ること。

拍手[1回]


「真田小僧」尾上青楓 構成・演出
澤村國矢(父)
中村梅之(母)
中村梅丸(金坊)

元は落語のお話。初めて聞いたお話。長屋に住む親子3人で繰り広げられる喜劇。ちゃんと長屋のセットも組んでありました。ずいぶん綺麗だったけどね(笑)
歌舞伎俳優さんたちの江戸風世話芝居、楽しかったなぁ。國矢さんの江戸っ子の職人らしい気風、すごく似合ってました。後半でちょっと台詞怪しくなっちゃって勿体無かったね。梅丸くんの、小ずるいワル知恵の働く子供、でも憎めない愛嬌のよさがあって可愛らしくて良かったですね。ちょっとキワドイお話の内容を、一人の大人の落語家が語る面白さと、まだ若い役者が演じる面白さって全然違うよね。ちょっとドキドキしちゃった。でももうすぐ14歳の男の子なら全然平気かぁ。なんてね。
最後の最後に、子供の話の中に出てきた按摩さんが花道から登場。えぇっ、あれ勘十郎さんですか!?白衣着て色眼鏡(サングラス)つけて杖をついて出てきてました。そんな格好ありですかー。これはサプライズ。


常磐津「新曲竹生島」
【浄瑠璃】尾上青楓
【三味線】藤間勘十郎

舞台上に勘十郎さんと青楓さんの2人のみ。照明の光も控えめで、シンプルというか、かなりストイックな印象。曲だけ聴いてて耐えられるかなーと心配でしたが(汗)最後までしっかり堪能できました!
三味線は中棹だと思います、多分。深い響き。出だしでちょっと音程が微妙なところもあった気がするんだけど…。青楓さんの美声。高く通って心地よい。途中、ちょっと咳払いしたりして高音が辛そうなところもあったような。気になってるんだけど、邦楽の高声って地声なの?ファルセットなの?地声っぽく聴こえるんだけどね。どうなんだろー。
レベル高すぎて多分私には良し悪しなんて分かりません。でもあの真剣勝負の居住まい、素敵でしたの。



袴歌舞伎「傳書猿島郡-傾城滝夜叉-」(つたえがきさるしまだいり けいせいたきやしゃ)
 苫舟 作・演出
 
【立方】
片岡高麗蔵(滝夜叉)
坂東亀三郎(黒蜘蛛/坂田主馬之丞公時)
坂東亀寿(源頼信)
中村梅枝(お清)
中村種太郎(源頼平)
中村萬太郎(座頭徳市実は渡辺綱)
中村壱太郎(小萩実は桔梗の前)
大谷廣太郎(仕出しの胴八実は碓井貞光)
中村種之助(白雲坊)
中村米吉(釜炊き浪蔵実は卜部勘解由季武)
大谷廣松(黒雲坊)
市川男寅(呉竹)
中村魁春(如月尼(御厨))
             他
【演奏】
藤間勘十郎 尾上青楓 他


袴歌舞伎です。紋付袴で歌舞伎のお芝居です。素歌舞伎?
素踊り好き、袴フェチにはたまりません。女形でも素顔でそのまま芝居やっちゃいます。
素でのお芝居ですから、実力を問われる厳しい場です。

高麗蔵さん魁春さんらベテラン、それに若手中堅どころの亀三郎さん亀寿さんも素晴らしかったのですが、それ以上に若手たちの活躍が素晴らしかった。若手たちの顔と名前を全然覚えていない私は、パンフレットの気になった役者のところに印を付けて置いたんです。
それが、種太郎くんと壱太郎くん。あと、もうすでに顔を覚えて絶賛贔屓中の梅枝くん。

種太郎くん。あまりの美形っぷりに目を見張りました。なんて爽やかな今時のイケメンくん。声が某みさいづくんに似てる…あごの輪郭も。立役の芝居、凛々しくしっかり落ち着いていて良かったです。所作も目を引く美しさでした。

壱太郎くん。とても可愛らしかった!所作も可愛らしく、声も高くて台詞回しも可愛らしくてすごくいい。顔ちっちゃい!くちびる可愛いな!(←こんな評価でいいのか…)見た目が若いのでまだ15,6歳くらいなんじゃないかと思ったら、20歳だそうで。そっかー意外。でも20歳くらいじゃないと、女形の声って安定しないんだろうね。15,6歳くらいであの声かと思ったんで、ビックリしたんだよね。


最後から2つ目くらいの幕、「大江山山中観音堂の場」
浅黄幕の前で、勘十郎さんと青楓さんの2人だけの演奏。見せ場持ってきたねぇ。2年前もこんな場面あったねぇ。2人で作った会ならではの演出で嬉しいねぇ。
三味線方が足を置く台を持ってきたのが、なんと染五郎さん。来たーっ!なにこのプチ登場。って2年前の趣向の華でもこの役で出てきたよね。去年は観てないけど、恒例になってるの?面白すぎっ。
足を置く台は合引って言うんだそうで。でこの語りの部分は「大薩摩」っていうらしい。そしてその後浅黄幕が落とされると「だんまり」に続くのがお決まりのパターンらしい。確かにだんまりをやってました。

最後の1幕、大切所作事。
雛壇には長唄囃子連中が勢揃い。勘十郎さんが立三味線、青楓さんが小鼓。染五郎さんも小鼓で出てるやーん。
舞台には釣り鐘。京鹿子娘道成寺のパロディってことだよね。そして聞いたか坊主も花道から登場。恋の鬼となったお清が、源頼平と桔梗の前の二人を執拗に追いかける。お清を「清姫」と呼ぶ頼平。そういうことかーっ!清姫だから娘道成寺なのね。この構成はすごいわ。
で、とにかく梅枝くんが良かったのだ。「所作事」なので舞踊メイン。詞章も曲も娘道成寺のものとは違っていたと思うけれど、扇子を持って烏帽子の部分の舞踊、手毬の部分の舞踊、クドキの舞踊、と続いていた。ホントにホントに舞踊が素晴らしくて、梅枝くんしか目に入らなかった。顔から汗が滴り、藤色の上品な色合いの紋付は襟元の色が変わってた。体の芯がぶれず、清姫の感情とちゃんと融合して動いてたと思う。もう、魅入ったね。うんうん。後ろにいる青楓さんとか染ちゃまとか観てる暇無いもん。
花道から坂田公時(亀三郎さん)が、大まさかりを持って黒いボリュームある衣装で登場。おお、これは押戻しってことだよね。ここまでやるとは、徹底したパロディっぷり。しかも、公時が大まさかりを持ってて対する清姫が桜の枝を持ってて、これ関の扉っぽくない?あとで画像検索してみたよ。やっぱり「積恋雪関扉」下巻と同じ道具だった。関の扉のパロディってことか?二重の罠?なにこれ、すごい!この構成、面白い!
押し戻しの後は、清姫が鐘が降り、その上に登ってばったり。うぁぁ。感動して泣けた。梅枝くんブラボーです!

すごいわ、これ。面白すぎる。幸せすぎる!
いかにも歌舞伎らしい、お決まりの展開と演出を練りこんだ、教科書みたいな作り。楽しいー!!

気になる…。この「傳書猿島郡」は鶴屋南北の本を元に、勘十郎さんが新たに書き下ろしたらしいんだけど、どこまでが鶴屋南北の作で、どこからが勘十郎さんの作なんだろう。特に大切の構成、二重のパロディは元々南北が考えてたのかなぁ。清姫を想定してのお清という役名なんだろうから、最初からパロディだったのかもしれないけど、お清という役名が最初からあったのかどうか分かんないしなぁ。


絶対に、来年も行こう。昼夜演目替えなら絶対に通しで観よう。決意も新たに。
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コメント
ウチも来年行けたらいきたいな~
昼夜両方は見れないけど来年は行けたらウチも行きます★
タコちゅう 2010年08月18日(水)04:58:09 編集
>タコちゅうさん
興味ありますかー?大衆演劇だけじゃなくて歌舞伎も興味あるんですね。すごく楽しかったですよ!来年は是非♪
波華@管理人 2010年08月20日(金)21:18:59 編集
ご無沙汰しております。私も「趣向の華」見に行ってました!どこかですれ違っていたかもしれませんね。私は昼夜見ましたが、両方とっても楽しかったです。

1回目・2回目も共に拝見しましたが、毎回、新しい趣向を凝らしていて面白いです。そして御曹司くんたちの成長を見るのも…これまた楽しいものです(爆)

…にしても青楓さんのお声、素敵ですね~♪惚れぼれしちゃいました!
若菜 URL 2010年08月21日(土)11:18:00 編集
>若菜さん
こんにちは!ご無沙汰しています~
若菜さんも同じ会場にいらっしゃったんですね。お会いできず残念!第2回も、昼の部も、ご覧になったなんて羨ましい~。
歌舞伎の本興行ではまだ活躍の場が少ない若手さんたちの実力を見られる貴重な会ですもんね。本当に楽しいですね!

青楓さん、素敵でしょ♪踊りもあれだけお上手なのに、声もよくて鳴り物もできて、なんて多才なんでしょうねー。
波華@管理人 2010年08月25日(水)10:11:17 編集

初めましての方はぜひ自己紹介を。
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