追記

座長襲名公演で感じたこと。書き忘れ。

七人衆の繋がりはとてもよかったと思う。あまり交流のない役者同士だと礼儀が先に立つけど、仲良しだと型にはまらない自由さも出てくるし、お互いのカラミも観られるし。夜の部の方がアドリブも増えていたしね。観ていてとても微笑ましくて、嬉しくなった。温かい気持ちになれた。
七人衆の中での大ちゃんの存在は、きっと大黒柱のようなものなんだろうな。前面に出て目立つわけではない（それはおそらく美麗さんの立ち位置）けれど、誰もが大ちゃんを頼りにしていて、大ちゃんも無意識にみんなの面倒を見たり気を配ったりする、そんな関係だと思う。
それが、座長襲名公演では、みんなが大ちゃんを支えて、盛りたてる側に立った。いつもと少し違う関係。あー仲間っていいよねー。信頼し合っているって、美しいよねー。


不幸中の幸いというわけでもないけれど、襲名公演の4日前から、大ちゃんのそばに大切な仲間である美麗さん影虎くんが居られるようになったのは、不思議な運命と言うしかない。本来は、前日の午後にみんな集まる予定だったのだから。だけど、太陽の里の公演が打ち切りになってしまったから、こんなに早くに駆けつけることが出来た。
大ちゃんはきっと、当日に向けての不安な気持ちや緊張なんかが、美麗さんの存在でかなり和らげられたはず。真面目でいろいろ抱えてしまう性格じゃないかと思うし…
なんて、うまいことできてるんだろう！
新歌舞伎座座長公演で苦しんだ太一くんのそばに、大ちゃんが居てくれたことをしみじみと思い出したよ。


口上挨拶での大ちゃんの言葉。
この時期に震災が起きたことを、神様から試練を与えられているようだと話した大ちゃん。座長襲名はそんなに簡単なことじゃないぞ、と言われているような気がしたと。
なんか…勘三郎さんと同じことを言うのね。
勘三郎さんも、襲名前に七之助くんがいろいろと話題になってしまった時に、「世の中そう上手く行くことばかりじゃないという警告」「『浮かれてばかりいるんじゃないよ』という、神様か親父が与えた一つの試練かもしれない」と考えたんだそう。その言葉に、当時うち沈んでいた私の気持ちはすっかり慰められた。
それを知ってか知らずかわからないけれど…大ちゃんも似たようなことを言うなんてね。
事実を真っ直ぐに真摯に受け止めて、ひたすら誠実に真面目に歩んでいく。本当に、大ちゃんらしい。


うふふーべた褒めすぎ？贔屓目たっぷりだねー。