新開地劇場 第一回開場記念公演 12/8昼

豊富座楽日も大宮公演もまだ書けてないけど(汗)
大満足の素晴らしい公演だったんで、さっさと書いちゃいます。

写真を追加しました！！

出演者：
伍代孝雄
市川千太郎
恋川純弥
桜春之丞
橘大五郎
龍美麗
南條影虎
宝海大空

寿美英二
桜京之介
特別出演：美里英二

出演者が豪華すぎますね！
さすがに私の大衆演劇鑑賞暦も長くなったようで、美里英二さん以外は全員、少なくとも1回は舞台を観たことがある顔ぶれ。
回数の偏りはずいぶんあるのですが。

なんとなく、純弥さんが表に出て意欲的に動いて、千さまがあまり表に出ず裏でがっちり固めるという役回りだったのかなぁという気が。
あと、年齢層は、純弥さんたち関西派(？)が上、大ちゃんたち浅草組が下とはっきり分かれていたし、そういう意味でも面白い競演だっただろうなぁと。上記の出演者、年齢順なので。どんな稽古が繰り広げられていたのか、興味津々。

かなり大ちゃん贔屓目で書いてるんでご了承を～
って、いつものことだけど(笑)

第1部　口上挨拶

出演者が紋付袴で松羽目舞台の雛壇に勢ぞろい。絵になりますなぁ。
わー大ちゃんと春さまが隣同士だー
わー真ちゃんと大空くんが隣同士だー
わー美麗さんと寿美さんが隣同士だー
夢のような光景。


第2部　歌謡舞踊ショー
・オープニング　伍代瑞穂、伍代一也、恋川真弥、恋川純弥、桜真之輔　「バンビーノ」
・宝海大空　女形　「花咲く旅路」
・恋川真弥　立ち　「身も心も」
・伍代瑞穂　立ち　「島人ぬ宝」
・桜春之丞　立ち　「二つの唇」
・南條影虎　女形　「戻り橋」
・龍美麗　立ち　「真夏の果実」
・橘大五郎　歌　「時薬」
・伍代孝雄　歌　「都忘れ」
・桜京之介　歌　「アカシアの花」
・市川千太郎　歌　「中ノ島ブルース」
・寿美英二　歌　「新開地で会いましょう」
・恋川純弥　歌　「なめとんか」
・美里英二　歌　「春が来る」
・ラスト　「三人吉三」
　　お嬢吉三：桜春之丞
　　お坊吉三：市川千太郎
　　和尚吉三：伍代孝雄

宝海大空　女形　「花咲く旅路」



南條影虎　女形　「戻り橋」



龍美麗　立ち　「真夏の果実」
すけすけ～！



この面子で三人吉三だなんて！ありえん、豪華すぎてクラクラするわ
殆ど芝居仕立てで台詞もあり立ち回りもあり。
春さまかわゆい～振袖姿なのにガニ股でパッチ丸見えだよー。たまんねぇ
「月も朧に～」の名台詞も朗々と響いてうっとり。殆ど春さましか観てません(笑)



第3部　お芝居「吉良の仁吉」

三部、お芝居『吉良の仁吉』
脚色・演出：恋川純弥

吉良の仁吉：恋川純弥
女房お菊：橘大五郎
神戸の長吉：南條影虎
安濃徳次郎：伍代孝雄
高瀬八十郎：龍美麗
弥助：恋川真弥
小政：宝海大空
桶屋の鬼吉：伍代瑞穂
法印大五郎：伍代一也
大政：市川千太郎
千代菊：恋川桃子
定吉：桜愛ノ介
宇野吉：桜真之輔
角井門之助：桜春之丞
寺津間之助：寿美英二
清水次郎長：桜京之介

仁吉の兄弟分の長吉が、荒神山の縄張りを安濃徳次郎に奪われてしまう。
仁吉が安濃徳次郎に荒神山を返してもらうよう出向くが、腕ずくで取り返してみろと突き返される。
仁吉は安濃徳次郎の妹、お菊を恋女房にしていたが、荒神山の縄張り争いで安濃徳次郎と争うことになり、お菊に離縁状を渡す。
お菊は実家に帰り兄を説得するが聞いてもらえず、お菊は自害してしまう。
仁吉と安濃徳次郎は喧嘩で争い、仁吉一家は荒神山を取り返すことができたが、仁吉は斬られて死んでしまう。


大ちゃん、お芝居では女形と聞いてはいたけれど、仁吉の女房役って！！お菊って！！
ヒロインじゃないの～主演女優じゃないの～
なんて嬉しい配役。
可愛かったわぁお菊。
そして激情的なところもあり。
いい女だ～
夜の部のほうが芝居が真に迫っていてとっても良かった。すんごいわ～。

仁吉役の純弥さん、言葉がはっきりしていて台詞が聞きやすい。江戸言葉の変な癖があまり付いていなくてすっきりしているなぁと思いました。
弟分の長吉役で虎ちゃん。さすがの落ち着きと渋さ。荒神山の縄張りを奪われてしまったことを打ち明けるときの苦渋のさまが良かったです。
見ているうちに、虎ちゃんと純弥さんがなんか似て見えてきてしまって…頬の丸みとか…メイクのせいかもしれないけど。

大空くんは次郎長一家の子分。伍代瑞穂さんといいコンビでしたよ。最若年とは思えない、しっかりした台詞回し。仁吉とお菊が仲睦まじいのをからかって、二人で夫婦の真似事をしていたのが面白かった♪大空くん、「おまえさん、大丈夫かい」って可愛く言って瑞穂さんに寄り添ってた(笑)
からかわれて恥ずかしそうにしてるお菊＠大ちゃんもめっちゃ可愛かったけどね！！！うひひ。

春さまはいい用心棒で美麗さんは悪い用心棒。この対比が面白いと思った。
美麗さん悪カッコ良くってさ～。上下黒の着物袴姿に、黒の長髪。オーラがすごい。めっちゃ強そう。貫禄ありすぎるでしょー
春さまは、あくまで誠実で優しい雰囲気。春さまらしい。

大ちゃんの台詞の声はあまり女っぽく作ってなくて男の声そのままにも聞こえたのだけど、その分ナチュラルな抑揚で早い台詞も感情が乗って聞こえてとっても良かった。荒神山の縄張り争いの仲介のつもりで戻ってきたお菊は、離縁状を渡されてただ失意のままに帰ってきたのではなくて、自分だけの判断で兄を説得するつもりだったということですよね。兄を説得できなかったお菊は、生きて安濃徳の妹と呼ばれるより、仁吉の恋女房として死んでいきますと言って自害してしまう。やくざの妹だけれど普通の娘として生きてきたんだよね、お菊は。姐さんぽい感じの無い、純粋なお嬢さんなんだけど、好いた男への義理立て？で自害する強さを持っていたんだよねぇ。
自害を図ったときは、たまたま駆けつけた春さまの腕の中で心の内を切々と訴え、息絶えたのですわ。ひえ～心密かに願っていた、大ちゃんと春さまの絡みがあって嬉しい～♪
その後、春さまはお菊の書いた文と切り髪を仁吉に届けるという重要な役回りもありました。

最後の荒神山での喧嘩で銃に撃たれ、命を落とす仁吉。
葬儀の場では、仁吉とお菊、二つ並んだ位牌の前でもう一度戻り祝言を挙げようと次郎長が取り計らう。
神酒をかけ、二つの位牌を重ねる次郎長。BGMに「月のしずく」、舞台後方の黒バックでスモークの中、白装束の仁吉とお菊が仲睦まじく寄り添って、幕切れ。感動的な演出でした～！


第4部　舞踊ショー
・オープニング　「Bamboleo」
　恋川純弥、橘大五郎、龍美麗、南條影虎、宝海大空
・桜京之介　「不器用者だといわれても」
・伍代一也　「いつかのメリークリスマス」
・宝海大空　「思い出酒」～「権三と助十」
・南條影虎　「イヨマンテの夜」
・恋川純弥　「酒供養」
・龍美麗　「星の旅人」　かわいい～
・桜真之輔　「春夏秋冬ふられ節」
・橘大五郎　「天城越え」
・桜春之丞　「ひらり」
・伍代孝雄　「また君に恋してる」
・市川千太郎　「風の盆恋歌」
・寿美英二　「遊侠？」
・美里英二　「祝い舟」
・ラスト　出演者勢揃いで　「寿三杯船」

きゃ～！バンボレオ～！橘の舞踊だよ～。ってことは大ちゃん振付の舞踊だよ～！
メンバーは、女形で大ちゃん、美麗さん、大空くん。立ちで純弥さんと虎ちゃん。贅沢すぎる、この組み合わせ！ありえない～
曲はバンボレオなんだけど、vivaの振付がいろいろ入っていたな。5人に合わせて新たに構成し直したんだろうね。大ちゃん、偉い！
大ちゃんは何度も踊っているから、一番イキイキしていて動きもキレが良くって、周りと全然違った(笑)そりゃそうよね。
美麗さん大空くんは、女形でこういう踊りって普段やらないだろうねぇ。それはもう、新鮮でした！ぜひ、持ち帰ってまたやって欲しい。
虎ちゃんと純弥さんのコンビもいい動きで良かった。純弥さん、第2部のオープニングにも出ていたし、頑張ってるよねぇ。
女形の衣装が全員黒留だったけど、衣装が用意できれば、もっとラテンぽくキラキラ派手派手の着物で華やかにしたかったな。
いやーこれはもったいないほどの幸せな舞踊でしたん。興奮しっぱなしだったよ～。
これ、ぜひまたコラボしてやって欲しい。浅草七人衆でも、やってくれないかなぁ。観たいよ～。




桜京之介座長


大空くん


影虎くん


美麗さんの女形は、ますます磨きがかかってきている気が。美しすぎるんだよね～凄みがあるんだよね～。


大ちゃんの女形舞踊。切ない女心を見事に表現する。踊りのためだけの振付が無く、最初から最後まできっちりとドラマが描かれている。



春さま、かわいすぎる…！なんだこれ。
間違いなく、この日のメンバーの中で一番可愛かった！キュートさナンバーワン。
キラッキラのふわっふわ。水色と白の衣装が似合いすぎる…！あの鬘と花飾りは夢ちゃんが使ってたこともある～。



恋川座長


孝雄座長


千太郎座長


美里英二さん


ラストは紋付袴で全員群舞。これまたなんとも豪華な！



この公演の良かったところ。
第4部の舞踊ショーでは御祝儀はご遠慮くださいときちんと周知されたこと。1曲たっぷりと舞踊を見られて満足。その分、2部のお花はハンパなかったけどね。
それから、各劇団メンバーのコラボ舞踊がたくさんあったこと。普段はめったに見られない組み合わせが見られるからこその大会だもの。じゃなきゃ集まる意味が無い。だから今回は本当に楽しかった～。
今までの座長大会とは全く違った新しい大会にしたい、と寿美さんがお話されていたそうなんですけど、本当にそのとおりにしてくれましたね。
昼の部11:30会場16:30終演の5時間コースでもーしんどかったけど、充実満点。


続いて夜の部！