宝海劇団公演 佐倉湯ぱらだいす 5/10昼夜

だいぶ昔の話になってしまいましたが、宝海劇団の公演を観に行ってきました。
行ってから気付いたんですが、前日が大空くんの誕生日公演だったんですよね…
まずい日に観に行っちゃったかなぁ？取って置きのショーは前の日に全部出し切っちゃってるかもしれないし。
お客さんも少なくってなんだか寂しい感じだったなぁ。
贔屓のお客さんは、みんな前日に見に行ってただろうしね。

全体的な感想ですが、この劇団、派手さは無いけれど、真面目に誠実にみせてくれてる感じがしました。
踊りも丁寧だし、観ていて好感を持ちますね～。
トップ3だけが上手いんじゃなくて、座員さんみんな上手い。
でも、お行儀がいい感じがして、ちょっと物足りないかも。ぐっっと引き寄せて離さない感じってのは、無いのよねぇ。

座員の数とか、ショーの派手さとか、衣装の数とかについては、いっつも橘ばっかり見ていると物足りなく感じがちだけど、実際には橘が特別なんだよねぇ？
こうしていろんな劇団を見ていると、橘は別格という感じがします。

劇団メンバー
座長　宝海竜也
若座長　早乙女紫虎
宝海大空
ベティ愛美
宝海真紀
宝海龍騎
藤けんじ
城津果沙
ふじむらひとみ

アルバムはこちら。

昼の部
芝居「黒潮の兄妹」
酒飲みでばくち打ちの親父(竜也座長)と、息子の紫虎さんと娘の愛美ちゃん。
親父がとあるヤクザの船争いで親分にズル勝ちさせるために、金をもらって灯台の明かりを操作するという仕事を引き受けたんだけど、ヤクザの親分の裏切りにあって娘を殺され、息子は親父を殺して自分も死ぬという話。簡単でスミマセン…
死人がいっぱい出る芝居です…(笑)
大空くんの妹の愛美ちゃん、この子が長台詞もしっかり喋っていてビックリしました！身のこなしはまだまだ、というか年相応なんだけど、とにかく台詞をしっかり喋っていたのがすごい。この年齢からは信じられない！
聞くところによると、大空くんは舞踊、愛美ちゃんはお芝居が得意らしいですね。なるほど。
大空くんはヤクザの子分というちょい役で、活躍なし。
最後は紫虎さんと愛美ちゃんの熱演でした。


舞踊ショー
群舞「大江戸喧嘩花」
紫虎さん立役「地上の星」(男性歌手)
ふじむらひとみさん「流氷恋唄」
大空くん立役「？の親分」
城津果沙さん、ベティ愛美ちゃん「あいあい傘」
座長女形「？」♪貴方と乗りたい博多船～
宝海真紀さん「ほととぎす」
宝海龍騎さん立役「？」
大空くん立役「ひとり旅」
藤けんじさん女形「天上花」
宝海龍騎さん「千恵っこよされ」
歌謡ショー「浅草人情」
ベティ愛美ちゃん「愛燦燦」
ラスト「長良川演歌」五木ひろし

曲名はマイクのアナウンスを聞き取ったんだけど、分からなかったものもあります…間違ってるものもあるかも…。

昼の部は大空くんの女形がありませんでした…うう、残念。

まず気になったのが、ふじむらひとみさん。(漢字が分からない…)
顔が小さくてとってもカワイイ、首も手も細くて人目を惹く容姿も良いんだけど、衣装と鬘と踊りのタイプが私の好みに合ってる気がする♪
なんだか可憐で可愛らしいんですよね～。
縦縞の紫の着物を短めに着て、下から襦袢を覗かせて。長い黒髪を垂らした桂に手ぬぐいを巻いて。舞踊は、キメであまり止まってくれないけど、似通った振りが多いけれど、丁寧で軽やかで可愛らしい。
なーんだか、好きですねぇ♪



それから、宝海龍騎さん。
花形なんでしょうか？それとも肩書きなし？
気付いたら、なんだか気になっていました。
特別華があるわけでも上手いわけでも無いと思うんだけど(ゴメンね…)ふとした瞬間がすごくカッコイイんですよねぇ。なんだろう？
大空くん並みの刀遣い、扇遣いも見せてくれました。スゴイ！！
龍騎さんって、勘太郎さんに似てる気がするんですよね。歌舞伎役者の。
ということは、つまり大ちゃんにも似てるってこと。
勘太郎さんと大ちゃんは系統が似ていると、だいぶ前から思ってたんです。
あー気になるわー



大空くんは立役2番。
1曲目は刀をブンブン振り回していました。何これ！？こんな廻し方があるんだぁ。初めて観た！
2曲目では扇をくるくる。太一くんの扇遣いと似ているけど、もっといっぱい廻してました。スゴイねぇ。古典の日本舞踊のお稽古では、こんな扇の使い方は絶対に習わない。大衆演劇独特なんだろうなぁ。
大空くんは13歳になったばかり。それなのに、この子供らしくない落ち着きは何なんだろう？全然荒削りなところがなくて、かなり完成されているような印象。一体どんな育ち方をしたんだろう。すごく不思議。
今回観た舞踊がたまたまそうなのかもしれないけど、ブレなくきっちり真面目に踊っていて、ぜんぜん遊びがなくて、あんまり笑顔も無かったから逆に心配になってしまった…。踊ってて楽しいのかしら、って。偶然ならいいんだけど？
もっと小さいころはどうだったんだろう？
年齢的に反抗期に差し掛かってるだけならいいんだけど、もちょっと大人になったときにハッチャけてくれると、ぐっといい役者になるだろうね～。



ベティ愛美ちゃん。
着物と帯が同じ柄。ちょこまかと可愛らしくよく動きますね～。でも、もうちょっと膝を折って腰を落とした踊りをして欲しい…と思う(全員そうなんだけど！)
くるくる回転するのがお得意なんですね。目が回らないのか心配するくらい、ずっとぐるぐる回ってました。
大空くんとそっくりの大人っぽい顔立ちで色っぽい！これからどんな大人になるのか、楽しみです。



一人で行くと、送り出しがなんだか恥ずかしい。最近はずっとお仲間さんと一緒に行くのに慣れてしまって、一人だと何にも話せません…。いやぁ、元々人とおしゃべりするの苦手だから。
一人で大衆演劇を観に行っていた時期、送り出しで劇団員と全く交流しなかったことを後悔してはいるけれど、一人だったんじゃあそんなのどだい無理な話で。

つづいて、夜の部。


芝居「どろぼう道中」
大空くん、ヘン顔メイクで三枚目の泥棒役！わー楽しいー！
龍騎さん演じる旅の若旦那のお金を狙う大泥棒で、龍騎さんにしつこく付きまとうんだけど、最後は目明しの紫虎さんにつかまってしまいます。
大空くん、堂々とした三枚目っぷり。でも、でも、なんかチガウ…。
私が感じた違和感は、たとえヘン顔メイクでも、「泥棒」＝つまり賢い役だったこと、かな。三枚目であるからにはおバカであってほしかったなーと。
今度は、愛すべきおバカな三枚目キャラが観たいです。
昼の部からなんだか気になっていた龍騎さんのお芝居。普通の今時の気のいい若者ってカンジですねー。声はあんまり腹が据わってなくて、芝居向きじゃないなぁ。全然お芝居うまくないんですけど、やっぱり気になるなぁ。



舞踊ショー
龍騎、愛美、津果沙「ぱっと咲いて？」
紫虎さん立役「しゃぼん玉」
龍騎さん女形「無言坂」
ふじむらひとみさん「すっぴん」
大空くん立役「むつみ丸」吉幾三
座長「ふきあげきこう？」
津果沙、真紀「愛染かつらをもう一度」
藤けんじさん女形「大阪の女」
ベティ愛美ちゃん「恋のリリアン」
紫虎さん、大空くん立役「関東春雨傘」
津果沙さん立役「都会のすずめ」
真紀さん「でくのぼう」♪いいじゃないか～(前に小月きよみさんが踊ってた)
大空くん女形「お登世」
紫虎さん「薔薇のオルゴール」
座長立役
歌謡ショー「さざんかの宿」
ラスト「八木節音頭」

ひとみさんのソロ舞踊。
あーやっぱり私はこの人の衣装と鬘のセンスが好き。私の好みに合ってるんだなー。
帯は半幅で、昼のソロ舞踊と同じでした…（＾＾；でも好きな柄の帯でした。



龍騎さんの舞踊。
幕開けの群舞で白塗りに赤い口紅の女形の化粧のまま、立役舞踊。これはこれで、色気があるな～。
3曲目で女形ソロ舞踊。はらら～綺麗！
なんか、しっとりした情緒を感じます。憂いのある色気？かなり、いい感じ！
残念ながら、常に綺麗というわけではないんだけれど、ふとした瞬間にものすごく綺麗に見えるんです。
なんなんですかね～。不思議な人です。



大空くんの女形。
やっと！やっと見れた！
立ち姿のまぁ～絵になること！凛とした表情に高貴さが漂ってるようですね～
大人っぽい色気ですね。なんでこんなに、子供らしさが見えないんでしょう？
大空くんを見ていて、私は「可愛い」って思わないんですよね～。綺麗、とか、美しい、としか思わないです。
それも大人っぽさゆえでしょうか。
茶髪を日本髪に結った鬘でしたけど、これが黒髪だったらどんな印象だろう？
あるいは日本髪じゃなくてもっと現代的なスタイルだったら？
いろんな女形を観てみたくなりました。





その他いろいろ。
次の日は舞踊ショーのラストで「助六花魁」をやるとお知らせがあったんですけどね…観たかった！けど観れなかった…。
グッズ販売で紫虎さんが口上だったんですが、紫虎さんってものすごく良くしゃべりますね。グッズ販売中も雑談を延々しゃべってたし、販売が落ち着いてもまだしゃべってました。おしゃべり好きなんですかねぇ。
休憩中に大空くんの歌が流れていましたが、うーん、微妙？こんなん人に売っていいんかい！と思っちゃいました。


今月はもう佐倉に行ける日がないので、次は来年くらいになるかも。