劇団花吹雪公演＠小倉バーパス松 10/25夜

またまたバーパスへ移動。
予約した席は1列目。どセンターでびびった…私がここにいたら芝居の邪魔になるんじゃないかと気になって気になって。だって、芝居で春さまが見得を切るのも目の前、真ちゃんが独白するのも目の前。うわ…直視できない…

アルバムはこちら。

お芝居「弥太郎笠」
弥太郎：春之丞
おと松：真
せい太：愛
新吉：梁
白菊：かおり
おみつ：あきな
弥太郎の弟：京
親分：寿美
代貸：京之介

真ちゃん…真ちゃん…あなたスゴすぎます！
なんでこんな芝居ができるんだぁ～！！
しかも、20年ぶりくらいにやった芝居とかで、若手みんな初役だったんだって。うわ、信じられない。
お芝居の内容も悲しい話だったけど、それ以上に真ちゃんの熱演がすごすぎて、体が震えそうだった。あー今思い出しても泣けそう。
やっぱ花吹雪すごいわ。

おと松とせい太と新吉は兄弟分。せい太が親分にヤモリの入った茶を飲ませようとして逃げたのを、おと松や新吉に追いかけさせる。
一家に草鞋をつけていた旅人の弥太郎にも追いかけさせるが、せい太は逃げた後で行方知れず。親分はおと松を拷問にかけて逃げ先を吐かせようとする。
弥太郎は実は元武士で、偶然弟と再会する。
おと松は、昔親分に命を助けられた恩を果たすため、弥太郎に斬りかかるが、最後には自分の腹に刀を突き刺して死んでしまう。

話はちょっとややこしくて、登場人物が多くて、ちょっと主眼が散漫になっている気もするんだけど。
中盤までは、普通の任侠物の芝居だと思ったんだけど、最後の最後の真ちゃんがスゴかったんだよなぁ。あの場面だけで全部吹っ飛んだよ。
狂気に取り付かれたように刀を大きく激しく振り回し、自分の腹に刀を突き刺して血糊を吐いて、倒れこむ。そこから長台詞での独白。はぁ。圧倒されたなぁ。

にしても、真ちゃんのざんばら頭に傷だらけの体って、ちょっとデジャヴ…。昼にもバーデンで見た光景だ。
あと、「縞の着物に角帯締めた、堅気の姿」という台詞を、小倉に居る間に3回も聞いたんだよねぇ。決まり文句とは言え、さすがに3回目に聞いたときは可笑しくって吹き出してしまった。

京ちゃんは若侍の役。初役だからかちょっと台詞噛んでたけど、色っぽくていい声だわ。こういう、上品な武家の役や女形の役はクラクラするほど似合う。でもヤクザの役とかできそうな気がしないんだよね（＾＾；分かってはいるけれど、真ちゃんに比べればお芝居はまだまだ。


舞踊ショー
・トップ　「人生三三七拍子」
・真ちゃん　「影法師」
・春之丞さん女形　「東京節」
・京ちゃん女形　「吾妻下駄」
・愛ちゃん立役　「祝い酒」
・春之丞さん　「Harmony of December」Kinki Kids
・真ちゃん京ちゃん　「酒ちょうだい」原田ヒロシ
・梁さん　「けんか」
・恵ちゃん女形　「寄り道」
・顕ちゃん　「黒い花びら」
・かおりちゃん　「雪深深」
・京之介さん　「渡世」
・寿美さん　「夜空」
・ラスト　「白波五人男」

ようやく女形を観れた～。

真ちゃん　「影法師」



京ちゃん女形　「吾妻下駄」
カワイイ～。黒留めの芸者なのにきゃぴきゃぴしてる～。
　


春之丞さん　「Harmony of December」Kinki Kids
ナニこの衣装～！ちょっとあっけに取られてしまった。
どこかの星の王子様？もーアニメのキャラだよ。女形の化粧のままだったし、すんごい可愛かったわ。



恵ちゃん



白波五人男
日本駄衛門：春之丞
弁天小僧：真
南郷力丸：愛
赤星十郎：京
忠信利平：梁
　　　　


送り出しで寿美さんとお話。花吹雪の芝居が良い理由が少しわかった。
歌舞伎好きだと話すと、「歌舞伎、いいよね～」としみじみ返された。
染五郎さんも花吹雪を見に来たらしい。えぇっ！？雑誌の取材だったらしいけど、そのあと夜の最後まで見てくれたんだって。凄いな、歌舞伎役者をも魅了する、花吹雪の舞台。
新開地では、去年掛けた芝居はやらないんだとか。以前同じの見たよ、とお客さんに言われるらしい。えぇーそんな厳しいの？新開地のお客さんって。
んで、もう今から新開地のお芝居のお稽古をすでに始めているとのこと。なにー！？気合の入れ方が半端じゃないよ～。去年掛けていない、夏祭の後編、それから八丈島の鬼十郎はやるつもりらしいです。
やばい、新開地すごそう。絶対に新開地に行かなきゃ。新開地の花吹雪をこの目で見届けなきゃ！

真ちゃんとお芝居のお話。真ちゃんの熱演を寿美さんも褒めていたよと言うと、「初めて褒めてもらえた」ですって。うわぁ。寿美さん、内心でよく頑張っていると思っていても本人には言わないのかもしれないし、私たちの手前だから褒めてくれたのかもしれない。なんか、寿美さんの温かい厳しさと、真ちゃんのひたむきな向上心が感じられて感動しまくりでした。拷問シーンで足蹴にされるところも、手加減せずに蹴ってほしいと真ちゃんからお願いしたそう。うう…なんだか自分が恥ずかしくなってくる…なんてすごい若者なの！
血糊は塩を混ぜて調合したのかと聞いてみたら、業務用の血糊のボトルがあるんですって。あ、そっか、花吹雪は血糊を購入するのね…自分たちで作ったりはしないのね…さすがお金持ち、って思っちゃいました。

春さまとは歌舞伎の話をちょこちょことしたんだけどね、やっぱりお芝居にすごく興味がある人だから、あのつぶらな瞳をキラッキラさせながらお話ししてくれるのが可愛くて可愛くて…もうあの目は忘れられない。おかげでこの日の夜はずっと春さまの顔が頭から離れない…。