――ファンタズマゴリア――
走馬灯のように 次々と移ろいゆく 幻想の中で
プロフィール
管理人:波華
観劇好き。主に狂言、歌舞伎、日本舞踊、大衆演劇、落語などをよく観ます。大蔵流茂山千五郎家、尾上菊之助さん、中村勘九郎さん、尾上菊之丞さん、橘菊太郎劇団、劇団花吹雪、などがお気に入り。
現代演劇で最大のお気に入りは花組芝居。その他、大中小気になった劇団を観に行きます。
日本舞踊のお稽古をしています。
たまに着物や歌やゲーム(DQ,FF)の話題も。
連絡先 e_yassie@yahoo.co.jp
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BS2「地域伝統芸能まつり」
2005年04月18日(月) 22:23:41
土曜日にBS2で放送された「地域伝統芸能まつり」を見ました。
お囃子や餅つき祭り、獅子舞、太鼓など、いろいろな各地方の芸能が舞台で上演されたのですが、それらに混じって日本を代表する芸能である「狂言」「人形浄瑠璃」「日本舞踊」も上演されました。
お囃子や餅つき祭り、獅子舞、太鼓など、いろいろな各地方の芸能が舞台で上演されたのですが、それらに混じって日本を代表する芸能である「狂言」「人形浄瑠璃」「日本舞踊」も上演されました。
狂言は、大蔵流の山本家による「居杭」。
山本家の狂言はねぇ…。あの独特の台詞の抑揚が全く受け入れられないんだよねぇ…。
語尾が上がる、特徴的な抑揚。
厳格で堅実な芸風も、私の大好きなお豆腐狂言とは対極に位置するものではないかと。
型をより重視するため、演者が型という入れ物に入っていて、その入れ物に向かって台詞を発したり演技をしたりしているように見えました。台詞を通して相手の演者を見ている感じがしなかったんですよねぇ…。
普段、人間同志のやり取りを強く感じるお豆腐狂言との違いが大きいからかなぁ??
ま、こればっかりは好みの問題ですけど。
人形浄瑠璃は、宇崎竜童の「ロック曽根崎心中」。
ちょっと前にワイドショーで流れていて、観たいなぁと思っていたんですよね。
近松門左衛門の戯曲を基に作詞し、それに宇崎さんが曲をつけ、演奏中にその前で人形浄瑠璃による「曽根崎心中」の舞台が展開されるという演出。
なんか、すごくゾクゾクした。良かった!
文楽の「曽根崎心中」は見たことが無いので比較はできないのですが、上演されたのは(あるいは放送されたのは)短縮版だったようです。
まず冒頭は、徳兵衛とお初の2人が死に場所を求めて曽根崎の森をさまよう場面。後ろのバンドと黒い透ける幕で遮られ、人形遣いは主使いも含めて黒一色。闇夜に人形が浮かんで見えるので、2人が世間から見放されて孤独であることが強く伝わってきて、とても不思議な感覚でした。
天国で結ばれることを誓って心中した二人。自刃して折り重なって地面に臥す姿は何とも切なく見えました。
確か三谷幸喜さんがどこかで言っていたことだったと思うのですが、文楽では本当の死を表現できるのが凄いところだ、とのこと。
人間の役者が死ぬ演技をする場合は、あくまで死んだ真似をするのであって、実際にはその役者は生きていることを観客も知っていますが、文楽の人形が死ぬ場面では、人形遣いの手を離れます。人形に命を吹き込む人形遣いの手を離れることは人形にとっての死を意味するから、文楽人形は本当の死を表現できる、と。
徳兵衛とお初が倒れ臥しているところを観て、この三谷さんの言葉を思い出しました。本当に、命がなくなったことが感じられたんだもの!驚きです。
文楽ではおそらくここで終わりだと思うのですが、次の場面ではドライアイスの満ちた舞台に2人の人形が登場。ああ、ここは天国だ。なんて幻想的で素敵なんだろう。文楽では絶対出来ない演出ですよね!天国で結ばれた姿を本当に目にすると、良かったなぁと幸せな気持ちに。悲劇であっても救われた気持ちになりますよね。
なんか、「曽根崎心中」を文楽で観たくなってしまいました。良い席で!
そして、舞踊「お祭り」は三津五郎さん。
いや~んやっぱカッコイイわ三津五郎さんの踊りは。
立ち姿はスッキリして美しいし。
おかめのお面をつけて女を踊るときのコミカルな動きも面白いし。
三津五郎さんの踊りも間近で観たいなぁ~!
山本家の狂言はねぇ…。あの独特の台詞の抑揚が全く受け入れられないんだよねぇ…。
語尾が上がる、特徴的な抑揚。
厳格で堅実な芸風も、私の大好きなお豆腐狂言とは対極に位置するものではないかと。
型をより重視するため、演者が型という入れ物に入っていて、その入れ物に向かって台詞を発したり演技をしたりしているように見えました。台詞を通して相手の演者を見ている感じがしなかったんですよねぇ…。
普段、人間同志のやり取りを強く感じるお豆腐狂言との違いが大きいからかなぁ??
ま、こればっかりは好みの問題ですけど。
人形浄瑠璃は、宇崎竜童の「ロック曽根崎心中」。
ちょっと前にワイドショーで流れていて、観たいなぁと思っていたんですよね。
近松門左衛門の戯曲を基に作詞し、それに宇崎さんが曲をつけ、演奏中にその前で人形浄瑠璃による「曽根崎心中」の舞台が展開されるという演出。
なんか、すごくゾクゾクした。良かった!
文楽の「曽根崎心中」は見たことが無いので比較はできないのですが、上演されたのは(あるいは放送されたのは)短縮版だったようです。
まず冒頭は、徳兵衛とお初の2人が死に場所を求めて曽根崎の森をさまよう場面。後ろのバンドと黒い透ける幕で遮られ、人形遣いは主使いも含めて黒一色。闇夜に人形が浮かんで見えるので、2人が世間から見放されて孤独であることが強く伝わってきて、とても不思議な感覚でした。
天国で結ばれることを誓って心中した二人。自刃して折り重なって地面に臥す姿は何とも切なく見えました。
確か三谷幸喜さんがどこかで言っていたことだったと思うのですが、文楽では本当の死を表現できるのが凄いところだ、とのこと。
人間の役者が死ぬ演技をする場合は、あくまで死んだ真似をするのであって、実際にはその役者は生きていることを観客も知っていますが、文楽の人形が死ぬ場面では、人形遣いの手を離れます。人形に命を吹き込む人形遣いの手を離れることは人形にとっての死を意味するから、文楽人形は本当の死を表現できる、と。
徳兵衛とお初が倒れ臥しているところを観て、この三谷さんの言葉を思い出しました。本当に、命がなくなったことが感じられたんだもの!驚きです。
文楽ではおそらくここで終わりだと思うのですが、次の場面ではドライアイスの満ちた舞台に2人の人形が登場。ああ、ここは天国だ。なんて幻想的で素敵なんだろう。文楽では絶対出来ない演出ですよね!天国で結ばれた姿を本当に目にすると、良かったなぁと幸せな気持ちに。悲劇であっても救われた気持ちになりますよね。
なんか、「曽根崎心中」を文楽で観たくなってしまいました。良い席で!
そして、舞踊「お祭り」は三津五郎さん。
いや~んやっぱカッコイイわ三津五郎さんの踊りは。
立ち姿はスッキリして美しいし。
おかめのお面をつけて女を踊るときのコミカルな動きも面白いし。
三津五郎さんの踊りも間近で観たいなぁ~!
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