NHK古典芸能鑑賞会

一昨年のも去年のもテレビで観たのですが、今年は生で見てきました。
ちょっとケチったので2階席。遠い席です。歌舞伎座で言うと3階A席くらいかな。

半能「石橋」師資十二段之式
舞踊「新版酒餅合戦」
三枚続廓賑
新歌舞伎十八番の内「船弁慶」
案内人：大蔵流狂言師　茂山逸平・茂山童司

ちょこっと感想を。

「石橋」
師資十二段之式という小書は、子獅子が三人出てくる演出方法です。
中村屋がやってた歌舞伎舞踊の連獅子より凄い演出方法がすでにあったんですねぇ。
半能なので後半から始まりました。まず3人の子獅子が登場。流石に迫力がありますね。動きをわざとずらしているんでしょうか。単に揃っていないのか敢えてずらしているのか分からなかったのが残念ですが、面白い演出だと思いました。立膝着地の型が好きなので、それがいっぱい出てきて嬉しかったです。
囃子方の笛は一噌幸弘さん、大鼓は亀井忠雄さんでした。
忠雄さんの声って案外広忠さんと似ていないですね。広忠さんは太くて厚みのある声だけれど、忠雄さんのは軽やかでぴぃんと張った声という感じ。
体の大きさに比例するのかもしれませんけどね。息子たちはみんな体格がいいんだもの。

「船弁慶」
明治に歌舞伎になったそうです。意外と新しいんですねぇ。
私は能で一度だけ見た事があります。
今回歌舞伎舞踊で観て、うーん、まぁ普通かな、という感想です。特別良いとも悪いとも思わず。
ほのかに覚えている能の方が面白かったかなぁ。まぁあの時はもっぴがアイだったからってのもあるけど。
歌舞伎と能の違いは、歌舞伎では船頭が数人出てくるところでしょうか？今回は4人いました。そのなかに、中村大ちゃんがいました。あまりの可愛らしさに会場は沸いていましたね～。後見さんに立ち位置を直される様子が可愛かったです。
舞踊歌舞伎なので船頭の舞があります。嵐が来るというのに何だか暢気な雰囲気。ここは能のアイのほうが迫力があってカッコよくて好きだなぁ。動きや掛け声で、波の高さや風の強さを表現する様は緊張感があってイイですよ。


いっぺさん、どーじくんの案内も面白くて良かったです。狂言風の語りでイマドキの言葉を喋られるとなんか可笑しいですね。狂言風に「えぬえちけー」と言われた時が一番笑っちゃいました。
半能が終わった後に2人で酒宴を始めたのですが、そこで謡と小舞がたくさん出てきたのが嬉しかったです。「釣ったところが」と謡ったのが「宇治の晒」、「チョウチ、チョウチ、アババ｣と謡ったのが「京童」ですな。


この公演の模様はNHKで放送されます。
8月28日(日)　NHK教育　時間未定