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――ファンタズマゴリア――     走馬灯のように 次々と移ろいゆく 幻想の中で
プロフィール
管理人:波華
観劇好き。主に狂言、歌舞伎、日本舞踊、大衆演劇、落語などをよく観ます。大蔵流茂山千五郎家、尾上菊之助さん、中村勘九郎さん、尾上菊之丞さん、橘菊太郎劇団、劇団花吹雪、などがお気に入り。
現代演劇で最大のお気に入りは花組芝居。その他、大中小気になった劇団を観に行きます。
日本舞踊のお稽古をしています。
たまに着物や歌やゲーム(DQ,FF)の話題も。
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MANSAI◎解体新書 その七
2005年07月04日(月) 09:45:14
MANSAI◎解体新書その七
日本演劇のアイデンティティ~ドラマと語りのダイナミズム~
7月1日(金) 世田谷パブリックシアター


行って来ました。初めての解体新書。
解体新書とは、ラーメンのスープのダシは何であるかを議論するような場、と萬斎さんが前々から言っていましたが、その意味をちゃんとわかっていなかったようです(--;
要するに、芸術とか芸能といった感覚的な事を言語化して、みんなで共通理解を得ちゃおうということだと、今回やっとわかりました。
言葉に直して議論する作業、好きだな、私。

メインゲストは人形浄瑠璃文楽座・大夫の豊竹咲甫大夫さん。私にとっては、『伝統芸能の若き獅子たち』や『傳』などでおなじみの方。
咲甫大夫さんて、けっこう天然ボケ?
それとも、難しいことを聞かれてテンパってた?
なんだか、咲甫大夫さんの面白い一面を見られた日だったなぁ。
初めて拝見した咲甫大夫さんの弟、鶴澤清馗さんもご出演。兄弟あんまり似ていない??

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ざっとメモ。
文楽とは、演劇の一種。上演される題材は、時代物と呼ばれる歴史上の出来事をお上に差し障りのない様にパロディ化されたものが中心だったが、近松門左衛門の「曽根崎心中」から庶民の生活を描くように。
当時、文楽の新作は数ヵ月後には歌舞伎で上演されるようになっていた。
歌舞伎は人間が演じるが、文楽は人形が演じるので、動きを誇張している。
文楽で用いる三味線は、弦楽器というよりは打楽器的奏法で使われる。音楽のためではなく、情景描写のための楽器。
能の楽器も、囃子中心で打楽器ばかり、笛もどちらかというと打楽器っぽい使い方をするので共通する部分がある。
文楽の場合は初めに詞章ありき。語りの息から音楽ができる。
狂言「昆布売り」に謡節、浄瑠璃節というものがある。浄瑠璃節には口三味線が入り、音も少し高い。
言葉の定義について。浄瑠璃という語りの芸能は昔からあったが、義太夫さんが作った義太夫節ができてからは、義太夫=浄瑠璃となり、義太夫さん以前は古浄瑠璃と言って区別するらしい。(ただしこの辺の定義は結局曖昧なような気が)
文楽の大夫、三味線、人形は、3者融和の方向ではなく、それぞれがかってに動いて戦っている感じ。あえて距離を取っている。ただし大夫が突っ走っているときに三味線にブレーキをかけられることはある。
狂言の発声は、体を固めて下に出すイメージ。上から押さえつけている。文楽では、声を上に当てる。(これ西洋の発声に近いような気がする)

前半しか真面目にメモ取らなかったので、この辺で。
義太夫では「型」のかわりに「風」という言葉があるらしく、言葉で説明すると何なの?という議論が後半の大部分を費やして行われましたが、なかなか言葉にしづらいらしく、咲甫大夫さんがずいぶん困ってました。感覚的にできてしまっていることを言葉にするのって難しいだろうなぁ。師匠でもなかなか言語化できないらしいですし。

実演もいろいろやってくれました。義太夫「寿式楽」、「雨にも負けず」狂言バージョン、義太夫バージョンなど。

中でも狂言小舞と文楽のセッション「景清」が一番面白かったな。
萬斎さんの動きがすごく堅い!ロボットみたいで驚きました。
どうも、三味線音楽には日本舞踊という先入観が私の中にあったためか、柔らかい動きを意識していたので余計に違和感を感じたようです。先入観、邪魔ー!他の人はどう感じたのか、知りたい。
改めて気付きました。狂言小舞の動きの形は、日本舞踊とほとんど同じだと思います。共通の型がたくさんありました。ただし、動きの質が全く違う。方や堅く、方や柔らかい。これ不思議です。
実演の後で話を聞くと、萬斎さんは敢えて堅固に動きを作って行ったそうです。というのも、三味線を聴いているとどうしても体が緩んでしまいそうになるから、とのこと。音楽に流されないよう、反発していったから尚更堅く見えたんだろうか?
狂言の舞は、体をがんじがらめにして緩めないとのことですが、地謡そのものが、体を緩めることを許さないような音楽なんでしょうねぇ。きっと。
じゃあ、義太夫に乗ってわざと体を緩めて舞ったら、萬斎さんの舞はどんなのになったんだろう?観てみたかったなぁ。

思った以上に面白い会でした。機会があったらまた行ってみたい。
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コメント
豊竹咲甫大夫さんって、根っからの関西人なんですよ^^
だから計算ボケかも知れませんよ

今月末は毎年恒例の「国立文楽劇場・夏休み親子劇場」に行きます

日舞のお弟子さんたちと一緒に文楽の勉強会です

義太夫というお三味線はどんなものか、文楽では花道やお舞台をどう使うのか

「帰ってきたら、聞くからちゃんと見ときや」
お師匠さんにしっかり釘をさされてますが、いつも楽しい演目なのでみんな楽しみにしてます

今年は「東海道中膝栗毛」

クドカンの影響ではないと思うのですがね(笑)
桃戸千。 2005年07月07日(木)09:55:13 編集
素の咲甫大夫さんってあんまり今まで観たことがなかったので、そういう意味でまず新鮮でした。大阪の人っていうのが、感覚的に実感できないですし(^^;
公演では、難しい事聞かれて困っていた咲甫大夫さんに、弟さんが突っ込んだり通訳したりという構図ができていて、それが面白かったですよ。

もらったチラシに、東京の国立劇場で行われる文楽公演のチラシが入っていて、芦屋道満大内鑑がみたいなぁ~と思いました。

今年九月の歌舞伎座公演も「東海道中膝栗毛」やるんですよ。
やはり私も、おっ!?と思いました。
波華@管理人 2005年07月07日(木)17:54:40 編集
私も行ってました。
えー、私も生まれて二十○年は大阪で暮らしていた大阪人です。(その後上京し、はや○年。)
ま、大阪人と言ってもいろいろあります。
咲甫さんには、アスリートに近いものを感じました。清馗さんとのコンビおもしろかったですね。

『景清』の舞は、確かに人形を連想しましたね。そして、ノックダウン状態に陥りました。(笑)美しい!
袴姿ももちろんいいのですが、スペシャル・バージョンの「解体ユニフォーム」版も捨てがたい魅力でした。だって、いつもは見えない足の動きがはっきり見えるのですから。
もとこ 2005年07月08日(金)08:49:03 編集
もとこさんもいらっしゃってたんですね!ご挨拶に行けばよかったー!
実はRさんのところに良く遊びに行っているので、もとこさんはいらっしゃらないのかと思っていました。

『景清』は確かに袴だとあまり脚の形がリアルに見えないので、今回のようにくっきりはっきりは見えないですよね。
いやーあの動きは私にとっては衝撃でした。
咲甫大夫さん、面白かったですよねー!

もとこさん、大阪の人なんですね。
波華@管理人 2005年07月16日(土)00:02:58 編集

初めましての方はぜひ自己紹介を。
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