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――ファンタズマゴリア――     走馬灯のように 次々と移ろいゆく 幻想の中で
プロフィール
管理人:波華
観劇好き。主に狂言、歌舞伎、日本舞踊、大衆演劇、落語などをよく観ます。大蔵流茂山千五郎家、尾上菊之助さん、中村勘九郎さん、尾上菊之丞さん、橘菊太郎劇団、劇団花吹雪、などがお気に入り。
現代演劇で最大のお気に入りは花組芝居。その他、大中小気になった劇団を観に行きます。
日本舞踊のお稽古をしています。
たまに着物や歌やゲーム(DQ,FF)の話題も。
連絡先 e_yassie@yahoo.co.jp
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FINAL FANTASY VII ADVENT CHILDREN
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Colours of Light -Yasunori Mitsuda Vocal Collection-
光田康典
B002EBDN20


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伝統の現在NEXT2「海神別荘」
2005年12月22日(木) 19:04:11
初日を見てきました。
伝統の現在NEXT2「海神別荘」ー夢幻能形式によるー
出演
公子:茂山逸平(大蔵流狂言)
美女:味方 玄(観世流能)
沖の僧都:石田幸雄(和泉流狂言)
コロス:宇貫貴雄 小林大介 美斉津恵友 堀越涼  ほか
森崎HP
いやぁ。なかなか面白かったです!
古典芸能のメソッドがふんだんに取り入れられているところが特に私のツボ。
花組芝居からの出演者4人の使いどころがけっこう気に入りました。調べてみたら、4人中3人は新入団員だそうです。えっあれで新入団員??入団前は何をしていた人たち?あっ研修制度があるのね。よく分かっていませんでした…面白いな花組芝居。

拍手[0回]


舞台は岩の洞窟内部のような造りになっており、それ以外の大道具は無し。シンプルです。岩の内壁を作って貼り付けてあるんだと思ったのに、よく見たら、白のオーガンジーの布を張り巡らせてあるだけなんですよ!ビックリしました。あれでちゃんと岩に見えるとは、すごい発見。
音楽は、笛の生演奏と現代音楽。笛の音が鳴ったときにものすごい反響が聞こえたのに驚きました。スピーカーをうまい具合に設置してあるんでしょうか。いかにも洞窟という感じで効果抜群です。

導入は、旅の学生(逸平さん)が海岸で出会った老人(石田さん)から昔語りを聞くという場面。そこから昔語りの中へ場面が展開していきます。

公子の逸平さんは、青い紋付に袴というシンプルな装束。髪は少し立ててキラキララメがふりかけてありました。唇が光っていたのはもしやグロスでも塗っていたんでしょうか??帝王としての品格を備えた、少し我の強い自信家という印象。いい男っぷりです。
石田さんはじいやの役。装束は狂言の爺で使うようなものだと思います。頭巾もかぶってます。ちょっととぼけていて、いいキャラクターです。石田さんって名脇役だなぁと思います。
公子に仕える花組芝居の4人は、このときはお腰元衆。黒紋付に右半分が赤、左半分が緑の裃袴という装束。化粧もしていないし装束も袴だから男そのもなんだけど、女形の演技でかしましくおしゃべりしたり、公子に侍って手足を揉んだりする様が面白かったです。

海底に嫁ぐ美女は味方さん。小面に縫箔かな。詳しくは分かりませんが丸ごと能の装束です。台詞は全て能がかりで、他の出演者の台詞が少し現代劇寄りだった中で、味方さんのみ台詞も動作も全てが忠実に能の様式にのっとっていたと思います。それが、美女の存在感を浮き立たせていてよかったと思います。ただ能がかりで「~です」というのは違和感ありましたけど…。
海底までの道行では、花組芝居の4人は騎士の役でした。

この花組芝居4人が場面場面で面白く使われていたのが、私はとても楽しかったです。
お腰元衆や騎士たちのほかにも、いろんなものになっていました。
公子が史書を調べるときには、書斎の本棚。よくあるファンタジーの、本棚が機械仕掛けで動くようなイメージですよね。4人が両手に白無地の舞扇を持ってシャキーンシャキーンと動かすと、ああ、本棚が動いてるんだな、と感じる。うわー巧い演出だなーと思いました。
それから、望遠鏡。これまたファンタジーにありそうな大きな鏡のイメージ。何かの生き物4つが櫓を作ることで鏡が機能し始めるということなんでしょう。一休みしているところを公子に見つかって叱りつけられ、あわてて櫓を作り直すも「ちょっと歪んでる」とケチつけられるところ、かなり笑えました。お笑い担当です。なんだか宮崎アニメに出てきそうなシーンですね。
鮫に攻撃されたときにはそれに立ち向かう騎士。銀色の棒と、赤と紫の舞扇を使って、舞踊で戦闘シーンを表現していました。小道具の使い方が巧いです。それに4人いれば集団としてのインパクト増大なのでけっこう迫力ありました。

一番最後の血の交わりの場面は、逸平さんと味方さんの相舞。
いいですねぇ~狂言師と能楽師の本領発揮ですよ!美しく凛々しい!

やはり、長年培った伝統の技は強い。
それから、花組芝居はやっぱり私の興味をひくことも再認識。「ゴクネコ」以来ハマってます。ますます興味津々です。

上演は24日まであるので、興味のある方はどうぞ。
e+で得チケもあります。


…広忠さんと青楓さん、観に行かないのかな。見かけた人はご一報くださいませ。


ところでチラシに混じって森崎事務所06年ラインナップが入ってました。
自分好みのものだけ挙げると、
2/14,15 千作千之丞の会 国立能楽堂
5/30,31 伝統の現在ダッシュ4 国立能楽堂(出演:正邦・宗彦・逸平)
7/11,12 千五郎狂言会 国立能楽堂
8/10-13 伝統の現在NEXT3 紀伊国屋サザンシアター
11/7,8 東京茂山狂言会 国立能楽堂
だそうです。
ダッシュ4とNEXT3がもう決まってるのかぁ~
って、ダッシュが国立能楽堂って!?!一体何をやるつもり?出演者は固定なのね。茂ちゃんに出てもらうのも面白いと思うんだけどなー。
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コメント
こんにちは、波華さま。
以前、「お豆腐の和らい」の記事でお邪魔いたしました、かおるです。
私は、明日23日の夜の部を見に行きます。
面白い舞台のようですね。期待がふくらみます!

広忠さんと青楓さん…きっと、洋服ですよね。
古典芸能新参者の私には、来ておられても分からないかもしれません…。
かおる 2005年12月22日(木)22:07:40 編集
>かおるさま
こんばんは!23日に観に行かれるのですね。
いい舞台ですよ~楽しんできてくださいね!いっぺさんはかなりかっこいいです♪感想お待ちしてます!

広忠さんと青楓さんは洋服でしょうね。顔をご存知ならきっと分かりますよ~。
いっぺさんたちの舞台を見に行く確率は高いので、休日の23,24あたりは可能性高いんですけどね~
もし気づきましたら、教えてくださいね。
波華@管理人 2005年12月23日(金)01:06:59 編集
こんばんは、波華さま。
観てきました!面白かったです!!

美女が本当に可憐な美女に見えて、すごく表情豊かに感じられました。感動しました~。
台詞がほぼ現代語だったせいでしょうか?なにせ新米なもので、能を観ていてもなかなかこんな風には感じられないのですが。

逸平さんも凛々しい貴公子ぶりでした。なんというか狂言の時の雰囲気とぜんぜん違うのですね。

そして花組芝居の皆さま!とても面白かったです。
原作を読んだときは、こんなに笑いどころがあるなんて思ってもいませんでした。本業にも興味津々です。

広忠さんと青楓さんがいらしていたかどうかは、やはり分かりませんでした。ごめんなさい。
かおる 2005年12月24日(土)01:07:00 編集
こんにちわ。寒いですね。
いつも波華情報にはお世話になっています。
昨日今年最期の歌舞伎座と新橋演舞場へ行ってきました。

「伝統の現在ダッシュ4 国立能楽堂」ですか?!
実は私、能楽堂というところへ行ったことがないのですが、
秋に能観劇のレクチャーを受けたので
来年は能楽堂に通おうかと思っていたところです。
丁度、狸御殿の市川笑也さんにはまっちゃいまして
いきなり本格的能ではなくて「マクベス」からスタートです。
そして、ダッシュもなんですね。竹内さんなんですよね?
正邦さんも文化庁芸術祭賞新人賞の受賞で、
のっていそうで、楽しみですね。
マーブル 2005年12月24日(土)08:51:14 編集
波華さん、呼び捨てにしちゃいました。ごめんなさい。
マーブル 2005年12月24日(土)08:53:36 編集
お返事遅れましたm(_ _)m

>かおるさん
面白かったですか!よかったです!
味方さんは普段の能よりも少しは分かりやすく語ってくれていたのかもしれませんね。私も能のときは何行っているかわからないことが多いのですが、今回はよく分かりました(笑)
逸平さんもカッコよかったでしょう!狂言以外で本当によく活躍していますし、将来が楽しみです。
花組芝居は、4月に素ネオかぶき「ザ・隅田川」をやるそうですよ。これって8月に歌舞伎座でやっていた法界坊と同じ話なのかな。私は観に行こうと思ってます♪
かおるさんも是非~

>マーブルさん
大丈夫ですよ~お気になさらずに。
東京に来ていらっしゃったんですね。新橋は私は行っていないのですが、どうだったでしょうか?
「マクベス」みに行かれるんですね!市川右近さんはついこの間も能楽堂で歌舞伎「勧進帳」をやっていますが、能楽堂での活動もこれから展開していこうとしていらっしゃるんでしょうね。「マクベス」はどんな風になるんでしょう。現代劇として上演するのでしょうか。
興味津々です!感想聞かせてくださいね♪
波華@管理人 2005年12月28日(水)15:11:10 編集

初めましての方はぜひ自己紹介を。
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