「千作を見る会」

しかし、ひどい雨ですね…
靴の中までびしょ濡れになるほどの大雨で、国立能楽堂までの道はまるで川のよう。雨も滝のように降ってくるので本当に大変でした。
台風の影響で観に来られなくなった人もいたようで、ずいぶんと空席が目立ちました。

「舟船」太郎冠者：千作　　主：千之丞
「鶏聟」聟：宗彦　舅：千五郎　太郎冠者：茂　教え手：松本薫
　　　　地謡：正邦　七五三　千三郎　逸平
「武悪」主：千作　太郎冠者：千三郎　武悪：七五三

「千作を見る会」という、会の主旨を無視して他の人ばっかり見てたような（＾＾；
「鶏聟」の聟がとっても面白かったですね。本人はいたって真面目なのに、物を知らないものだから傍からは滑稽に見えるという。
「こぉ～こぉ～こぉこぉこぉ～こきゃー！」の鳴きまねが面白い！宗彦さんと千五郎さんが2人で真似をしあう場面も笑えます。
そういえば宗彦さんの持った扇は金地に表は錦鯉、裏は赤い金魚と黒い金魚が描かれていて可愛かったな。

「武悪」の七五三さんも良かったです。可愛かったです♪
でも、かつて見た千之丞さん武悪の可愛さには負けるわ～。

あと、「舟船」の千作さんの肩衣は、背中に大きな満月とお団子を掲げた兎が数匹跳んでいる図が描かれていて、季節感があったのもなかなか良かったです。

グッズ売り場にはお着物の恵子さんと紀世江さんがいらっしゃいました～！
千五郎家関連の新刊が出たらしく、たくさん積み上げられていました。

京都の狂言師
茂山 千作
京都と千五郎家の年中行事、それから様々な写真が掲載されていて、B5版3150円。ちょっと立ち読みしてみたら、巻末に千作さんと萬斎さんの対談が載っていました！相変らず萬斎さんのご衣装は微妙というか。白スーツ上下に白靴、中のシャツは白地に黒の縦ストライプかな？
対談の内容もなかなか興味深く。「仁王」の話題で、万作家は商売繁盛など決まったお願い事をするが、千五郎家は自由奔放で「タイガースが優勝しますように」などアドリブの効いたお願いをしているのを見て、狂言の面白さを再確認した、というようなことを萬斎さんがおっしゃっていました。
そうだろうそうだろう～？仁王のアドリブお願いは本当に面白いって。やっぱり萬斎さんもそう思ってたのね。
正直な話、羨ましくなったりしないんだろうか？万作家の狂言でもアドリブ効かせてやってみたいと思ったりしないのかな。やっぱり芸風が違うからそこは割り切ってるのかなぁ。