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――ファンタズマゴリア――     走馬灯のように 次々と移ろいゆく 幻想の中で
プロフィール
管理人:波華
観劇好き。主に狂言、歌舞伎、日本舞踊、大衆演劇、落語などをよく観ます。大蔵流茂山千五郎家、尾上菊之助さん、中村勘九郎さん、尾上菊之丞さん、橘菊太郎劇団、劇団花吹雪、などがお気に入り。
現代演劇で最大のお気に入りは花組芝居。その他、大中小気になった劇団を観に行きます。
日本舞踊のお稽古をしています。
たまに着物や歌やゲーム(DQ,FF)の話題も。
連絡先 e_yassie@yahoo.co.jp
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花組芝居「怪誕身毒丸」
2013年12月10日(火) 18:44:00
下北沢駅前劇場

12/4夜 阿形初日
12/8夜 吽形前楽

2回まとめて、感想。

         【阿形】/ 【吽形】
母親カーリー   :谷山知宏/加納幸和
継子シッダルタ  :小林大介/丸川敬之
実子インドラ   :大井靖彦/ 秋葉陽司
嫁女ヤマ     :堀越涼/ 美斉津恵友
爺ブラフマー   :北沢洋/ 磯村智彦
婆サラスヴァティー:横道毅/ 松原綾央
司法神ヴァルナ  :磯村智彦/ 北沢洋

【両組共通】
ナーガ:桂憲一

拍手[1回]



駅前劇場って、前にヌーベル「盟三五大切」をやってたところかー!
入口に見覚えがあったんだけど、全然思い出せなかった。自分のブログを検索して思い出した。そーかそーかそーだった。
あー盟三五大切もいっかいみたいなー


単独演奏会で忙しくて、ろくに予習もできなかったし気分を盛り上げていくこともできなかったのがちょっと残念。本番が思いっきり公演とかぶってるなんてーっ。やめてよもぅー。

でも、歌舞伎の「摂州合邦辻」を観た記憶と、91年版怪誕身毒丸の映像を観た記憶をたよりに挑んだ。
とは言え、映像のほうは話の内容を微妙に覚えていたような覚えてなかったような。

舞台は黒一面。舞台は下手よりの正方形エリアで、上手袖の揚幕に向かって短い橋掛かり。能舞台の左右対称みたいなの。
舞台の周りには、銀の蓮の葉と花が一面。
初日の席は、上手の橋掛かりあたりの最前列で、目の前は蓮池。なぜか小さいお賽銭箱(潤さんお手製)があったり、蓮の花の中に小さな阿修羅像があったり。
衣装は無しで、いつもの山吹色袴に黒紋付の素歌舞伎風。道具も、ほぼ白扇で代用。
このシンプルな舞台で、世界を作り上げていた。すごい。

で、映像だとあんなに話が分からなったのに(ごめん馬鹿で)生で観たら、すごくよく分かった!生のほうがやっぱ楽しい(当然か)。

まず、阿形。
初日しか観られなかったから、厳密には分からないんだけど、初日の割には舞台も客席も程よく温まっていたような気がする。笑いもよく起きていたし、手拍子も自然に起きていた。
2回目以降はどうだったんだろうな?
吽形は、どうだったんだろうな?
で、ね。
大介さんが、まじイケメン過ぎてつらかった!!
あのね、気障ったらしくて、鬱陶しいの。めちゃ悪そうなの。でもかっけーの!!
あの声がたまらないなぁ。
台詞や所作にいちいち爆笑してたけど、同時に萌え萌え。
ヤマとの逢瀬、あれなんなのさ。ふぉー。涼くんもどちらかというと大人の女の風情で、したたかさを感じたので、大介さんと合ってたんじゃないかと思う。
ヤマが煙管をシッダルタに渡して、シッダルタが物憂げに吸うところの風情がホントよかった。遊女と客の佇まい。インドなのに。似合いすぎだろー
谷やんカーリーは、実年齢のせいもあるけど、きりっとした風情で、やっぱり母要素より女要素が強い。所作が綺麗だよなー。

そして、吽形。
丸ちゃんシッダルタは、まだ幼さの残る印象。悪さはあんまり感じないような。美斉津くんも、健気な印象だったなーと。阿形と比較して。演技がどうこう、じゃなくて、本人の性質なんだろうと思うけど。
加納さんが出てくるよりも前からそういう印象だったから、相対的なものでもないと思う。
んで加納さんのカーリーはやっぱり母性を強く感じたし存在感も大きいから、本当に物語の中心!という感じがした。
阿形は、もっと個々の役が対等に粒が揃った感じだった。

そんな感じで印象が違ったので、「お前を生みたかった」という台詞の意味と、ヤマがシッダルタに刃を向けた理由が、阿吽で全然違って捉えられた気がする。
「お前を生みたかった」って、本当の母子になりたかったっていうことだと思うのだけど、それは女としてではなく、母として誰憚ることなく純粋な愛情を注ぎたかったってことだよね?加納さんカーリーは本心でそう思ってそうだけど、谷やんカーリーは、女として愛されることがかなわないなら母としてでもいい、という諦めのようなものを感じる。
ヤマがシッダルタを殺したのは、自分がシッダルタと通じていたことを隠すため?でもヤマは、シッダルタがカーリーを慕っていたことに気付いていた。涼くんは保身の意味合いを強く感じるけど、美斉津くんは生きる張り合いを失ったシッダルタを救いたくて殺したような気もする。
ううーむ、改めて考えると、なんと切ない愛憎物語。

両組共通のナーガ桂さん、良かったなー。すごく賑やか。楽しかったー。歌も盛り上がったなー。
手拍子もしたし、「ナーガ!」の掛け声も思わず掛けちゃったわーい。
最近の花組はお客さん参加型がちょっと増えて嬉しい(聖ひばり以降?)
ナーガ&シッダルタと、インドラ勢との戦い。立ち回りかっこいー。迫力あったー。インド舞踊っぽい音楽も盛り上げに一役買ってた。

日替わりゲストのバケツ親父。
4日は千葉雅子さん、8日は野口かおるさん。
千葉雅子さんは、学校の先生風だった。あなたたちどこのクラスの子?じゃなかった、あなたたち何組?学園長であらせられる加納先生のモットーは何?潤いよ。かのう、であいうえお作文。かれんな、のんびり、うしろめたい。あなたたちの踊りが悪いものかどうか見極めるからもう一度踊りなさい。私も一緒に踊るから。
野口かおるさんは、隣の部屋のキャバクラ雪月花?でりへるもやってるとか。お茶ひいてて暇だからトイレの穴から覗いてた。花組芝居大好き、特に美斉津くん、好きになった。チャイナドレスを脱いでほぼ下着姿ひぇー。谷やんと涼くんを追いかけて襲ってたwww花組の役者たちも、みんなたじたじ。面白かったー!


会場で売っていた前回公演のパンフレットを買ってみた。
読み返して知ったこと。
怪談身毒丸はただ気まぐれにインドの神様を使って遊んでみたのかと思ってたんだよな。インドの神様ってwwぷぷぷ、って。
気まぐれじゃなった。継母の邪恋で盲目になったっていうインドの神話が元々あって、世界各地に伝播して、ギリシャでオイディプス王になったり、能の弱法師になったりしたらしい。
だから、花組芝居では故郷のインド天上界に舞台を戻した、ってことらしい。
そうだったのか!そりゃすごいわー!
加納さん凄すぎる。ますますたまらないよ。


91年版の映像も見返してみた。
シッダルタとヤマの、あのえろい場面が全然印象に残って無くて、なんでだろうと思ってたのだけど。
91年版は、シッダルタが原川さんで、ヤマは潤さんだった。だからか!いや別に何も悪くないんだけど、この2人だとなんか面白いんだもん。笑っちゃうんだもん。かなり荒々しく濃厚に体を絡めてたけど、でも面白さのほうが強かった。
今回のはなんであんなガチなのさ?息もできないよ。やばいやばい。ぎゃーー。自由になれ、と言って自由を奪うとか。後ろ手に縛るなんて誰の趣味だよ!
こんなにフジョシホイホイでいいんですかー。


あと、歌舞伎の摂州合邦辻通しを録画したのも、観返してみた。菊ちゃんが日生でやったやつ。
台詞がかなり同じ。正確には、花組芝居は丸本から台詞をとっているらしいので、元が同じっていうこと。
今の盃、合点かえ。も。蹴殺すぞ。とか。
玉手御前が父親に咎められるときの所作、加納さんも同じことしてたー。

花組芝居はなんていうか、歌舞伎を良く分かって最大限の敬意を払いつつも、変なところは真っ向から突っ込んで茶化してるところがいいなと思う。
そういうところが、芝居を俯瞰で組み立てているように感じる一つの理由かなと。



また来ちゃったね、花組芝居熱。再燃。
来年12月まで本公演がないとか、どんだけお預け喰らわす気だよ!
その間に本読みとか何かあるかなぁ?

DVDを片っ端から観て、寂しさを紛らわせよう。
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