――ファンタズマゴリア――
走馬灯のように 次々と移ろいゆく 幻想の中で
プロフィール
管理人:波華
観劇好き。主に狂言、歌舞伎、日本舞踊、大衆演劇、落語などをよく観ます。大蔵流茂山千五郎家、尾上菊之助さん、中村勘九郎さん、尾上菊之丞さん、橘菊太郎劇団、劇団花吹雪、などがお気に入り。
現代演劇で最大のお気に入りは花組芝居。その他、大中小気になった劇団を観に行きます。
日本舞踊のお稽古をしています。
たまに着物や歌やゲーム(DQ,FF)の話題も。
連絡先 e_yassie@yahoo.co.jp
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獅子虎傳阿吽堂 vol.4
2008年04月02日(水) 17:27:51
3/27(木)19:00- 世田谷パブリックシアター
行ってきました!
第4回です。
第3回は行けなかった気がするんですが、第1回、第2回に引き続きです。
「囃子レクチャー」
「松の翁」中村梅枝
「三番三」茂山逸平
「天請来雨」英哲風雲の会
「供奴」尾上青楓
「獅子~髪洗い~」
行ってきました!
第4回です。
第3回は行けなかった気がするんですが、第1回、第2回に引き続きです。
「囃子レクチャー」
「松の翁」中村梅枝
「三番三」茂山逸平
「天請来雨」英哲風雲の会
「供奴」尾上青楓
「獅子~髪洗い~」
「獅子レクチャー」
亀井・田中3兄弟の登場です。
この3人のトークって…なんか面白くってたまんないんですよね。
何も面白いことは言ってないんだけど、3人のやり取りの絶妙な雰囲気が面白い。なーんか、ゆるい感じなんだけどね。和みます。ちゃんと段取り決めてないんだけど、兄弟同志でアイコンタクト取りながら、ねっ、うん、みたいにしてなんとか進んでいく様子が、観ていると笑えて仕方ないんですね。
好きだなーこの3人。
それぞれ大鼓、小鼓、太鼓を持っての登場。解説内容は、過去の公演と重複するものもありましたけど、新しく聞いた内容もありました。
メモったのをとりあえず書いていきます。
父方の祖父が能楽囃子方、母方の祖父が歌舞伎囃子、その息子と娘が結婚して僕らが生まれました。
ちょうど1年半ずつ年齢がずれてます。
運よく?生まれたのが野郎どもばかりだったので(笑)みんな気付いたら能楽囃子方、歌舞伎囃子になっていました。
3人優劣無く育ち…と広忠さんが言ったら残り2人がブーイング(笑)。
傳左衛門さんは上と下に挟まれて窮屈に育ったと言ったら、体格は窮屈に育ったように見えないと兄と弟に突っ込まれ(笑)ちょー面白すぎるこの人たち!
まず小鼓の解説から。
表の皮は0.3mm、裏0.2mm。皮のふちに漆で装飾がしてあります。横に通した紐は麻で、調緒と言う。
胴は桜、薄墨桜という種類。表面は漆。桜の蒔絵が描いてある。桃山時代くらいにできた胴で、樹齢2,300年くらいの桜。裏には湿気調節用に調子紙を貼り付ける。
ちなみに大鼓の胴には虎、太鼓の胴には龍が描いてある。客からは見えないんだけど、演奏者のステイタス?お洒落の意味だったのでしょう。
胴は古くから残された大事なものなので、火事のときには通帳と胴を持って逃げろ、転ぶときには胴だけは守れと教えられたそうです。
小鼓を打つときには、調緒を握り、離すときに打つ。小鼓の音は4種類。「チ」「タ」「プ」「ポ」
続いて大鼓。
小鼓と違って、乾燥していないとダメ。開演前に2時間くらい火にあてて焙じる。
大鼓の皮のふちには漆の装飾がありません。これは、火に当てて焙じるときに漆が割れちゃうからだそうです。
大鼓を打つときには、手のひらにプロテクターをつけて、和紙で作った指皮をはめて打ちます。
面白いことに、大鼓の皮は消耗品。年に5回くらい買い換えるとのこと。
なのに、小鼓の皮は古いほどよく、100年くらい経っているものを使っているらしい。
太鼓は、雰囲気に合わせて新旧使い分けるそうです。へぇ。
続いて太鼓。
牛の皮で、撥でたたきます。基本的に、手で打つ大鼓、小鼓は馬の皮でできてます。
太鼓の真ん中に小さい丸い鹿の皮が貼ってあって、ここを撥で打ちます。
太鼓を置く台は黒柿、紫檀。太鼓の引き音が響くのは、台のお陰。台に適度なしなりがないとダメ。ただ堅い、しならない台だと響かない。
太鼓を台に置くようになったのは明治から。それ以前は、太鼓持ちが太鼓を持っていました。
ここで、3人の即興演奏。
なーんも事前に打ち合わせず、テンポだけを変化させていき、最後は3人がぴたりと揃いました。お見事!
お囃子は8拍1小節で1クサリと言うそうで、打つところや声をかけるところは、楽器の種類ごとに決まっているそうで、なので即興でも演奏できるとのことでした。
最後に、このあと出てくる立方さんたちの紹介。
こういう時間を作ってくれたのは嬉しかったなぁ。
踊って終わりだと、やっぱり寂しいから。3兄弟とのトークが聞けて楽しかったです。
まず日本舞踊の梅枝(ばいし)さん。時蔵さんの長男だそうです。
すいません、知りませんでした…
まだ20歳で、亀井田中兄弟3人が揃って「いいなぁ」って言ってて笑っちゃいました。若いのがそんなに羨ましいのか!?
普段女形なんで、踊りの先生にお稽古してもらっても「時々女っぽい」って言われたそうです。
次はいっぺいさん。
なんかやたらヘコヘコしてるぞ、どうした?
広忠さんが「次期のパブシア舞台監督狙ってるんだよね?」って言ってましたけど?なにそれ(笑)いっぺいちゃんは全否定!
三番三については、土着農民のような雰囲気、踏むときは全部鳴らす、和泉流は全部じゃなくて強弱あるらしい、山本家もそうで、千五郎家だけが何もかも他とちょっと違うらしい。
南座の五人三番三の話も。最初3人の予定だったんだけど、せっかくだから五人やっちゃえーというノリで5人にしたらしい。5人もいるとうるさいですよーだって。
次は英哲風雲の会。
4人での登場。今回彼らを呼んだのは、傳次郎さんの趣味だそうです(笑)
一度国立劇場で聞いて感銘を受けて、ぜひ聞いてもらいたいと思って呼んだのだそうです。
勘三郎さんの「夏祭浪花鑑」5月ベルリン、6月コクーン、7月松本?に、メンバーの一人の上田さんが大太鼓の演奏者として参加するそうですよ~
次は青楓さん。キャー!!
パブシア初だそうです。おめでとう!客席が舞台を囲むようなので、気が引き締まると。
供奴については、リズムが大事で、足拍子が多い。振りはリアリティあるので、見た目の美しさを使えず、誤魔化しきれない。
もともと供奴のイメージは、体がどっしりしていて愛嬌ある顔ですが、自分は見てくれがこんなですから…(と青楓さん自身が言ってましたよ)イメージには遠いということですかね。素踊りだし、余計に難しいでしょうね。
なんか傳次郎さんにすごいプレッシャーをかけられて「すいません、頑張ります!!」って言っていました。
素のトークを聞けて楽しかったです。
「梅の翁」
すごく丁寧で、上品な舞踊です。これはスゴイ!
確かに、女形っぽい柔らかさも時々見えるんだけれど、なんともゆったりと清々しくて爽やか。
日本舞踊の翁って初めて見たけれど、どれも同じような感じなのかな?能と日本舞踊じゃ根本的に雰囲気が違うってことなのかな。
多分これをうちの師匠が踊ると、どっしりとおおらかで気品のある感じになると思う。梅枝さんとタイプが違うかもなぁと思いました。でもやっぱり梅枝さんは若いし体も華奢なので、それよりはどっしり感は無いけれど、柔らかさはある。キレのある青楓さんともまた違う感じ。
これはスゴイ!踊り上手いよね梅枝さんって!若いのにスゴイなぁ。
上品で清潔な感じで、感動しました。
型を決めるところで綺麗にピッと止まるところが見事。いやぁ~これからも注目していかないと!
「三番三」
以前見たことのある、モスグリーンの紋付だったように思います。
そういえば、歌舞伎役者や日本舞踊家は、明るい色の紋付をよく着ますね。クリーム色とかねずみ色とか。能楽師は黒とか紺とか濃い色ばっかり。こういうところにも違いがあるのかな?
逸平さんの素踊りの三番三は2回くらい見たことがあるようなきがします。大らかで迫力があってきびきびしていて、イイですね。
烏飛び、着地が見事に決まってました。体のブレがない。観ていて気持ちいい!
揉の段だけかな?と思ったら、鈴渡しに出てきたのは童司くん。童司くん来てたんだ!?名前が無かったから知らなかったよー
鈴渡しで台詞のやり取りがあり、続いて鈴の段。最初はゆったりしているけれど、どんどんテンポが速くなって足拍子も多くなってくるところが楽しいですね。
以前は鈴の段は退屈に思っていたけれど…最近少し面白さが分かったような気がします。
「天請来雨」英哲風雲の会
単なるイメージで、大太鼓での演奏なのかと思っていたら、違いました。
お囃子に使う太鼓と殆ど形も大きさも同じ太鼓を4人とも演奏していました。撥は細め。
演奏、スゴかったです!繊細かつダイナミック!
撥が細いからなのか、音が高めです。静寂から、一人が聞こえるか聞こえないかくらいの小さな音で縁を叩き始め、それが隣に移って、だんだん大きい音になって…と変化していきます。
だから、視覚的にも面白いんですよね。
まるで、傘か屋根に雨がぱらぱらと当たっているような音にも聞こえるし、雷がどかどか鳴っているような音にも聞こえます。
全員が大きく叩くととても迫力がありました。かなり速いテンポなのに、4人のタイミングがぴったり合って全くずれていないように聞こえました。これはすごいな~
傳次郎さんが呼んだだけありますね。
「供奴」
青楓さん、ずいぶん気合が入っていたように見えました。
最初の「してこいな」の声でもうシビれたわ~。相変わらずのキレ、爽やかさ、観ていて気持ちいいです!クリーム色の紋付に黒い袴でやっぱカッコイイなぁ~
足拍子ずいぶん早いですね。傳左衛門さん傳次郎さんとの小鼓も息ピッタリ。
やっぱり青楓さんの舞踊、好きなんだよなぁ。
プログラムの解説に、
「文政十一年(1828)江戸中村座初演、七変化舞踊『拙筆力七伊呂波』[にじりがきななついろは]のひとつ」
と書いてありました。
こんな解説、初めてみたなぁ。(歌舞伎の筋書きくらいになると書いてあるんだろうけどね)
プログラムの解説もずいぶんレベルが高くていいですね。
「獅子~髪洗い~」
いつもの聴きなれた3兄弟の囃子「獅子」から、三味線が入って毛振りの音楽へ。
三味線は3丁だったんですが…囃子に負けてる!!!全然聞こえてない~!!!
3兄弟の囃子が張り切りすぎなのか?いやいや、いつも歌舞伎で見るときは、三味線は8丁くらいあるもんね。三味線の数が圧倒的に足りないんだ。バランス悪いだけかあ。
でもなんかちょっと面白かったです(笑)3兄弟気合入ってたからね~
今度はぜひ、三味線の数を増やして聞かせてもらいたいな。
面白い公演でした!
このシリーズ、ぜひ続けてほしいですね。
萬斎さんがパブシアの芸術監督になってから、能楽関係の公演をパブシアでやるようになったけれど、芸術監督の任期ってもうそろそろ切れるよね?
2002年くらいに監督になって、任期5年くらいだったように思うんだけど。
解任になったら、パブシアで能楽関係の公演はやらなくなるのかなぁ。
ちょっと寂しい。
いっそ、逸平ちゃんがホントに跡を継ぐか!?(笑)ははは、ムリムリ。
亀井・田中3兄弟の登場です。
この3人のトークって…なんか面白くってたまんないんですよね。
何も面白いことは言ってないんだけど、3人のやり取りの絶妙な雰囲気が面白い。なーんか、ゆるい感じなんだけどね。和みます。ちゃんと段取り決めてないんだけど、兄弟同志でアイコンタクト取りながら、ねっ、うん、みたいにしてなんとか進んでいく様子が、観ていると笑えて仕方ないんですね。
好きだなーこの3人。
それぞれ大鼓、小鼓、太鼓を持っての登場。解説内容は、過去の公演と重複するものもありましたけど、新しく聞いた内容もありました。
メモったのをとりあえず書いていきます。
父方の祖父が能楽囃子方、母方の祖父が歌舞伎囃子、その息子と娘が結婚して僕らが生まれました。
ちょうど1年半ずつ年齢がずれてます。
運よく?生まれたのが野郎どもばかりだったので(笑)みんな気付いたら能楽囃子方、歌舞伎囃子になっていました。
3人優劣無く育ち…と広忠さんが言ったら残り2人がブーイング(笑)。
傳左衛門さんは上と下に挟まれて窮屈に育ったと言ったら、体格は窮屈に育ったように見えないと兄と弟に突っ込まれ(笑)ちょー面白すぎるこの人たち!
まず小鼓の解説から。
表の皮は0.3mm、裏0.2mm。皮のふちに漆で装飾がしてあります。横に通した紐は麻で、調緒と言う。
胴は桜、薄墨桜という種類。表面は漆。桜の蒔絵が描いてある。桃山時代くらいにできた胴で、樹齢2,300年くらいの桜。裏には湿気調節用に調子紙を貼り付ける。
ちなみに大鼓の胴には虎、太鼓の胴には龍が描いてある。客からは見えないんだけど、演奏者のステイタス?お洒落の意味だったのでしょう。
胴は古くから残された大事なものなので、火事のときには通帳と胴を持って逃げろ、転ぶときには胴だけは守れと教えられたそうです。
小鼓を打つときには、調緒を握り、離すときに打つ。小鼓の音は4種類。「チ」「タ」「プ」「ポ」
続いて大鼓。
小鼓と違って、乾燥していないとダメ。開演前に2時間くらい火にあてて焙じる。
大鼓の皮のふちには漆の装飾がありません。これは、火に当てて焙じるときに漆が割れちゃうからだそうです。
大鼓を打つときには、手のひらにプロテクターをつけて、和紙で作った指皮をはめて打ちます。
面白いことに、大鼓の皮は消耗品。年に5回くらい買い換えるとのこと。
なのに、小鼓の皮は古いほどよく、100年くらい経っているものを使っているらしい。
太鼓は、雰囲気に合わせて新旧使い分けるそうです。へぇ。
続いて太鼓。
牛の皮で、撥でたたきます。基本的に、手で打つ大鼓、小鼓は馬の皮でできてます。
太鼓の真ん中に小さい丸い鹿の皮が貼ってあって、ここを撥で打ちます。
太鼓を置く台は黒柿、紫檀。太鼓の引き音が響くのは、台のお陰。台に適度なしなりがないとダメ。ただ堅い、しならない台だと響かない。
太鼓を台に置くようになったのは明治から。それ以前は、太鼓持ちが太鼓を持っていました。
ここで、3人の即興演奏。
なーんも事前に打ち合わせず、テンポだけを変化させていき、最後は3人がぴたりと揃いました。お見事!
お囃子は8拍1小節で1クサリと言うそうで、打つところや声をかけるところは、楽器の種類ごとに決まっているそうで、なので即興でも演奏できるとのことでした。
最後に、このあと出てくる立方さんたちの紹介。
こういう時間を作ってくれたのは嬉しかったなぁ。
踊って終わりだと、やっぱり寂しいから。3兄弟とのトークが聞けて楽しかったです。
まず日本舞踊の梅枝(ばいし)さん。時蔵さんの長男だそうです。
すいません、知りませんでした…
まだ20歳で、亀井田中兄弟3人が揃って「いいなぁ」って言ってて笑っちゃいました。若いのがそんなに羨ましいのか!?
普段女形なんで、踊りの先生にお稽古してもらっても「時々女っぽい」って言われたそうです。
次はいっぺいさん。
なんかやたらヘコヘコしてるぞ、どうした?
広忠さんが「次期のパブシア舞台監督狙ってるんだよね?」って言ってましたけど?なにそれ(笑)いっぺいちゃんは全否定!
三番三については、土着農民のような雰囲気、踏むときは全部鳴らす、和泉流は全部じゃなくて強弱あるらしい、山本家もそうで、千五郎家だけが何もかも他とちょっと違うらしい。
南座の五人三番三の話も。最初3人の予定だったんだけど、せっかくだから五人やっちゃえーというノリで5人にしたらしい。5人もいるとうるさいですよーだって。
次は英哲風雲の会。
4人での登場。今回彼らを呼んだのは、傳次郎さんの趣味だそうです(笑)
一度国立劇場で聞いて感銘を受けて、ぜひ聞いてもらいたいと思って呼んだのだそうです。
勘三郎さんの「夏祭浪花鑑」5月ベルリン、6月コクーン、7月松本?に、メンバーの一人の上田さんが大太鼓の演奏者として参加するそうですよ~
次は青楓さん。キャー!!
パブシア初だそうです。おめでとう!客席が舞台を囲むようなので、気が引き締まると。
供奴については、リズムが大事で、足拍子が多い。振りはリアリティあるので、見た目の美しさを使えず、誤魔化しきれない。
もともと供奴のイメージは、体がどっしりしていて愛嬌ある顔ですが、自分は見てくれがこんなですから…(と青楓さん自身が言ってましたよ)イメージには遠いということですかね。素踊りだし、余計に難しいでしょうね。
なんか傳次郎さんにすごいプレッシャーをかけられて「すいません、頑張ります!!」って言っていました。
素のトークを聞けて楽しかったです。
「梅の翁」
すごく丁寧で、上品な舞踊です。これはスゴイ!
確かに、女形っぽい柔らかさも時々見えるんだけれど、なんともゆったりと清々しくて爽やか。
日本舞踊の翁って初めて見たけれど、どれも同じような感じなのかな?能と日本舞踊じゃ根本的に雰囲気が違うってことなのかな。
多分これをうちの師匠が踊ると、どっしりとおおらかで気品のある感じになると思う。梅枝さんとタイプが違うかもなぁと思いました。でもやっぱり梅枝さんは若いし体も華奢なので、それよりはどっしり感は無いけれど、柔らかさはある。キレのある青楓さんともまた違う感じ。
これはスゴイ!踊り上手いよね梅枝さんって!若いのにスゴイなぁ。
上品で清潔な感じで、感動しました。
型を決めるところで綺麗にピッと止まるところが見事。いやぁ~これからも注目していかないと!
「三番三」
以前見たことのある、モスグリーンの紋付だったように思います。
そういえば、歌舞伎役者や日本舞踊家は、明るい色の紋付をよく着ますね。クリーム色とかねずみ色とか。能楽師は黒とか紺とか濃い色ばっかり。こういうところにも違いがあるのかな?
逸平さんの素踊りの三番三は2回くらい見たことがあるようなきがします。大らかで迫力があってきびきびしていて、イイですね。
烏飛び、着地が見事に決まってました。体のブレがない。観ていて気持ちいい!
揉の段だけかな?と思ったら、鈴渡しに出てきたのは童司くん。童司くん来てたんだ!?名前が無かったから知らなかったよー
鈴渡しで台詞のやり取りがあり、続いて鈴の段。最初はゆったりしているけれど、どんどんテンポが速くなって足拍子も多くなってくるところが楽しいですね。
以前は鈴の段は退屈に思っていたけれど…最近少し面白さが分かったような気がします。
「天請来雨」英哲風雲の会
単なるイメージで、大太鼓での演奏なのかと思っていたら、違いました。
お囃子に使う太鼓と殆ど形も大きさも同じ太鼓を4人とも演奏していました。撥は細め。
演奏、スゴかったです!繊細かつダイナミック!
撥が細いからなのか、音が高めです。静寂から、一人が聞こえるか聞こえないかくらいの小さな音で縁を叩き始め、それが隣に移って、だんだん大きい音になって…と変化していきます。
だから、視覚的にも面白いんですよね。
まるで、傘か屋根に雨がぱらぱらと当たっているような音にも聞こえるし、雷がどかどか鳴っているような音にも聞こえます。
全員が大きく叩くととても迫力がありました。かなり速いテンポなのに、4人のタイミングがぴったり合って全くずれていないように聞こえました。これはすごいな~
傳次郎さんが呼んだだけありますね。
「供奴」
青楓さん、ずいぶん気合が入っていたように見えました。
最初の「してこいな」の声でもうシビれたわ~。相変わらずのキレ、爽やかさ、観ていて気持ちいいです!クリーム色の紋付に黒い袴でやっぱカッコイイなぁ~
足拍子ずいぶん早いですね。傳左衛門さん傳次郎さんとの小鼓も息ピッタリ。
やっぱり青楓さんの舞踊、好きなんだよなぁ。
プログラムの解説に、
「文政十一年(1828)江戸中村座初演、七変化舞踊『拙筆力七伊呂波』[にじりがきななついろは]のひとつ」
と書いてありました。
こんな解説、初めてみたなぁ。(歌舞伎の筋書きくらいになると書いてあるんだろうけどね)
プログラムの解説もずいぶんレベルが高くていいですね。
「獅子~髪洗い~」
いつもの聴きなれた3兄弟の囃子「獅子」から、三味線が入って毛振りの音楽へ。
三味線は3丁だったんですが…囃子に負けてる!!!全然聞こえてない~!!!
3兄弟の囃子が張り切りすぎなのか?いやいや、いつも歌舞伎で見るときは、三味線は8丁くらいあるもんね。三味線の数が圧倒的に足りないんだ。バランス悪いだけかあ。
でもなんかちょっと面白かったです(笑)3兄弟気合入ってたからね~
今度はぜひ、三味線の数を増やして聞かせてもらいたいな。
面白い公演でした!
このシリーズ、ぜひ続けてほしいですね。
萬斎さんがパブシアの芸術監督になってから、能楽関係の公演をパブシアでやるようになったけれど、芸術監督の任期ってもうそろそろ切れるよね?
2002年くらいに監督になって、任期5年くらいだったように思うんだけど。
解任になったら、パブシアで能楽関係の公演はやらなくなるのかなぁ。
ちょっと寂しい。
いっそ、逸平ちゃんがホントに跡を継ぐか!?(笑)ははは、ムリムリ。
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